2019年06月17日

総戸数1000戸超の『ブランズタワー豊洲』のモデルルーム7月下旬オープンへ

 東急不動産、NIPPO、大成有楽不動産、JR西日本プロパティーズの4社が、東京都江東区豊洲五丁目で進めている『ブランズタワー豊洲』。モデルルームなどがあるマンションギャラリーが7月下旬にオープンすることになり、6月14日、報道向けのお披露が行われました。
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●ひとつの建物だけで1000戸を超えるメガマンション
『ブランズタワー豊洲』があるのは、東京都江東区豊洲五丁目で、東京メトロ有楽町線の「豊洲」駅から徒歩5分、新交通ゆりかもめの『豊洲』駅が4分となっています。豊洲エリアの開発が進んで、希少性が高まりつつある駅近エリアの注目物件です。
 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)の地上48階・地下1階建ての建物で、中間免震装置を設置し、各住戸に防災設備を取り入れるなど、防災対策が充実しています。施工は熊谷組です。
 総戸数は1152戸。最近は1000戸を超える大規模マンションは決して珍しくなくなっていますが、それでもひとつの建物だけで1000戸を超えるのは、さほど多くはありません。正真正銘のメガマンションといっていいでしょう。
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●湾岸エリアでも成熟した住環境が形成されたエリア
 豊洲エリアには「アーバンドックららぽーと豊洲」を初めとして、「スーパービバホーム豊洲店」、「スーパーあおき東京豊洲店」などの商業施設が集積し、江東区の特別出張所、文化センター、図書館などの機能を備えた豊洲シビックセンター、メガバンクから地元金融機関などが揃い、敷地の東側には昭和大学江東豊洲病院もあり、生活利便施設も充実しています。
 もともとも既存の街並みもあり、地元で長く親しまれてきたお店なども頑張っています。まだまだ人工的につくられた街といったイメージの強い有明、東雲、晴海などの他の湾岸エリアに比べると、成熟した住環境が形成されています。

●敷地内にスーパーや認可保育所なども併設
 敷地面積は約2万4000uに及び、敷地内には、延床面積約1500uのスーパーが設置され、認可保育所も開設されます。江東区の人口急増による教室不足に貢献するため、敷地の一部を隣接地にある小学校の校舎増設用に寄贈したのも珍しいケースです。
 また、約7950uの大規模な緑化空間が設けられ、敷地中央に「豊洲」駅から水辺に通じるプロムナードも設置されます。親水性を高め、豊洲エリアの重要な地域遺産ともいうべき、東電堀(東電運河)の魅力をいっそう高めると同時に、住む人、地域の人たちとの交流の場ともなります。
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●プロムナードを開放して地域の賑わいを創出
『ブランズタワー豊洲』の幹事社である東急不動産では、地元のNPOなどと協力して、各種のイベント実施など地域活性化のためのエリアマジメントにも力を入れていく方針です。プロムナードは、水辺を楽しめるエリアとして近隣の人たちにも開放するほか、マルシエの開催、ヨガ教室、ランニングなどが計画されています。
 それも一過性のものではなく、安定的・継続的に実施することによって、地域のにぎわいを創出したいとしています。

●豪華絢爛のグランドエントランスなどの共用施設
 共用施設の充実はいうまでもありません。何層もの吹き抜けのウェルカムホールと広々としたラウンジは住む人にとっての誇りであり、訪れる人にとっては羨望の的になるのではないでしょうか。
 上層階には住む人が気軽に利用できるスカイビューラウンジが用意され、低層階に住む人も超高層マンションの魅力を享受できます。そのほか、キッズルーム、パーティルーム、フィットネスルーム、コワーキングルーム、ゲストルームもなども用意されます。
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●居室の天井高は2.65mを確保したゆとりの空間
 居室は専有面積43.41u〜219.91uで、間取りは1LDK〜3LDK。ゆったりとした間取りで、どの住戸もリビングの天井高2.65mを確保しているので、実際の専有面積以上に広く感じるはずです。
 7月下旬にオープンするマンションギャラリーのモデルルームは60u台、70u台、100u台の3つのタイプが用意されています。こうしたメガマンションでは、プレミアム住戸に重点が置かれがちですが、この構成であれば、ライフスタイルやライフステージに応じて、自分たちの好みに近い住まいを見つけられるのではないでしょうか。
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●平均坪単価は400万円と相場よりやや高めに
 これだけの内容、規模ですから、販売価格は周辺相場よりやや高めの設定になりそうです。東急不動産によると、平均坪単価は400万円。61u台の居室は7000万円台で、上層階のプレミアム住戸は当然ながら億ションになります。
 今年の1月にホームページを開設して以来、7000組から問い合わせ、資料請求があり、東急不動産では販売に自信を深めています。
 7月下旬からモデルルームがオープンし、10月から販売開始、そして21年10月の竣工、22年3月の引渡しを予定しています。

●『晴海フラッグ』には負けないと自信
 東京の湾岸エリアでは、今年最大の話題である7月から販売開始の『晴海フラッグ』とに遅れること3か月の販売開始です。東急不動産も『晴海フラッグ』の事業者に名連ねているだけに、競合が懸念されるところです。ただ、東急不動産によると、「あちらはあくまでも三井不動産レジデンシャルさんが主役。当社としては『ブランズタワー豊洲』の販売が最優先です」と割り切っています。
 価格的には『ブランズタワー豊洲』のほうがかなり高くなりそうで、販売への影響も懸念されそうですが、それでも、「『晴海フラッグ』とは、客層が異なり、競合することはないでしょう」と強気の販売姿勢です。



posted by ky at 08:40| マンション

2019年06月16日

住団連が住宅の消費税廃止、「住宅税」創設で抜本的な税制改革を提言

 住宅生産団体連合会(住団連)では、かねてより住宅は社会資本であり、消費財ではないので消費税の対象からはずすべき、それが難しいなら軽減税率を適用すべきと主張してきました。しかし、その主張は取り入れられず、2019年10月からの消費税引上げにおいても10%の税率の対象になっています。そのため、住団連では消費税10%以降に向けて、「住宅税制の抜本的改正に向けた検討委員会」を立ち上げ、このほど中間とりまとめを発表しました。

●住宅に関しては消費者が過重な税負担を強いられている
 住団連としては、まず住宅に関しては国民が過重な税負担を強いられているとしています。図表にあるように、取得時には印紙税、登録免許税、不動産取得税がかかる上に、別途消費税が大きくのしかかってきます。取得時の負担が重く、これが特に若い世代の取得を難しくしているとしていうわけです。
 しかも、保有時には固定資産税、都市計画税が課税され、さらに売却時に利益が出た場合には譲渡所得税の対象になります。こんなに多様な場面で税金がかかる国は極めて珍しいのではないでしょうか。
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●先進国のほとんどは消費税対象外か軽減税率
 それに対して、先進国のほとんどでは、住宅は消費税の対象外か軽減税率の対象になっています。消費税がかかるのは日本だけといっても過言ではないそうです。
 この点に関しても、改めて主要国の住宅税制の調査を行っています。その結果は、『G7各国との住宅税制比較調査の報告』として公表しています。全158Pに及ぶ力作で、住団連のホームページから閲覧することができます。
★住団連『G7各国との住宅税制比較調査の報告』
https://www.judanren.or.jp/activity/committee/pdf/tax-system_comparison_G7_20190607.pdf

●住宅消費税は住宅市場や社会・経済に大きな影響
 また、住宅に関する消費税には住宅市場などに悪影響をもたらす課題が山積している点も指摘しています。
 14年の消費税5%から8%への引上げ時には大幅な駆込み需要とその後の反動減が発生し、内需の柱である住宅市場に大きな影響を与えました。消費増税は今後の住宅需要の低下をもたらし、良質なストックの形成を目指すとする国策にブレーキをかけることなります。さらに、所得が低い若い世代の住宅取得の先送りにつながり、子育て世帯の増加にも弊害となる――などとしています。

●住宅を消費税からはずす抜本的な改革が必要
 住宅は、社会を形成する人々の生活基盤であり、社会資産です。住宅取得は消費ではありませんから、消費税には本来なじまないものであり、消費税の対象からはずして、抜本的な改革を行う必要があるとしています。長寿化・少子化社会に対応して、適切な税負担を確立、国民が安心して住宅を購入できる環境を整える必要があるというわけです。
 具体的には、購入時に一括払いすることで購入者の税負担が重くなる消費税からはずし、住宅の所有者が年度ごとに負担する「住宅税」の創設を提唱しています。

img003.jpg長期に所有する期間に応じて税金を負担
 この「住宅税」創設によって、消費税はゼロとして、購入時の負担を軽減、まだ年収の低い人たちも購入しやすくします。
その一方、所有者は建物の取得価格を想定耐用年数に応じて税金を負担する仕組みとしてます。これが「住宅税」です。取得価格4000万円(うち建物が2000万円)の長期優良住宅であれば、消費税8%なら、2000万円×0.08の160万円を50年間に分けて負担します。年間では3.2万円になって、さほど無理のない負担ですみます。

●総額の税負担は変わらないので税収も確保
 この「住宅税」に移行すれば、若い世代も購入しやすくなり、国や自治体の税収にもさほど大きな影響は出ません。取得時に一括して支払う形から、分割で年払いする形に代わるだけで、税収の総額には変化はないわげです。
 ただ、これから取得した場合にのみ「住宅税」がかかるのでは世代間の負担格差が生じるので、報告書では、すでに所有している資産の税負担も応分に増やす必要があるとしています。ただ、この点に関しては、所有者からの反対の声が出てくる可能性もあり、実施には困難がともないそうです。

●メーカーや流通業などへの配慮も不可欠に
 とはいえ、最終的に住宅を取得するときに消費税の対象からはずすにしても、その住宅を建てるための部材や流通経費などには消費税がかかっているという問題があります。住宅メーカーなどは仕入れにかかる消費税分を、販売価格に転嫁できなくなるわけで、その仕入れ控除をどうするのかといった問題もあります。
 種々課題はあるものの、消費税から住宅をはずして、新たに「住宅税」を創設することは、住宅税制をG7並みにすることでもあります。遅れている住宅税制を先進国並みにするためにも、この提言が本格的に検討されるようになることを期待したいものですが、さてどうでしょうか。



posted by ky at 09:07| 住宅税制

2019年06月15日

大阪で比較的高い上昇率を示したエリア増加――国土交通省『高度利用地地価』

 国土交通省では、先行的地価動向を把握するため、四半期ごとに主要都市の高度利用地を対象に地価動向を調査、『地価LOOKレポート』として発表しています。2019年6月7日、19年1月1日〜4月1日分の調査結果がまとまりました。

●主要都市では「緩やかな上昇基調が継続」と評価
 この『地価LOOKレポート』は全国の100地点を対象としていますが、今回の調査ではそのうち97地点が上昇しており、横ばいが3地点でした。上昇のうち、0%超3%未満の上昇が68%と大多数を占め、3%以上6%未満の上昇は29地点でした。図表1にある通りです。
 このため、国土交通省では、高度利用地地価は上がってはいるものの、急激な上昇ではないとして、「全体として緩やかな上昇基調が継続」と評価しています。3%超6%未満と比較的上昇率の高い地点が増えてはいるものの、主流は0%超3%未満の上昇であり、落ち着いた動きになっています。国土交通省としては、「決してバブルではない」ということがいいたいのかもしれません。
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●旺盛な不動産投資が地価を押し上げている
 こうした堅調な動向の要因としては、景気回復、雇用・所得環境の改善、低金利環境下で、次のような傾向がみられるためとしています。
■空室率の低下、賃料の上昇等堅調なオフィス市況
■再開発事業の進展による魅力的な空間や賑わいの創出
■訪日外国人増加による旺盛な店舗、ホテル需要
■利便性の高い地域等での堅調なマンション需要
 これらの要因によって、オフィス、店舗、ホテル、マンションなどに対する不動産投資が続いており、それが地価を緩やかに押し上げているとしているのです。

●3%超の上昇率の高い地点が全国に広がる
 全体としては0%超3%未満の緩やかな上昇エリアが多いのですが、ジワジワと3%超6%未満と比較的高い上昇率を示す地点も増えています。
 地価上昇といえば、東京の都心発というイメージが強いでしょうが、現在では東京の地価は上がり過ぎているとみなされているのか、上昇率の高いエリアは東京ではなく、東京以外の全国各地でこそ多くなっています。たとえば、北は札幌市の駅前通、宮の森、仙台市の錦町、中央一丁目がそうで、南は那覇市の沖縄県庁前、熊本市の下通周辺、福岡市の博多駅周辺などがそうです。
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●大阪市では10地点で3%以上の上昇率を示す
 なかでも、注目されるのが大阪市。インバウンド需要のメッカのようになっている上、大阪万博、そしてIR計画など、ビッグプロジェクトも予定され、3%以上の上昇を示した地点が10か所に達しています。
 西梅田、茶屋町、中之島西、北浜、心斎橋、なんば、新大阪、福島、江坂、天王寺と3%以上の上昇地点29か所のうち3分の1以上を占めている計算です。関西ではほかに京都市からも京都駅周辺、河原町、烏丸が3%以上の上昇と好調。関西の復権が目立つ結果になっています。



posted by ky at 11:35| Comment(0) | 地価

2019年06月14日

2030年に向けた『Open Smart UR』のスタートアップモデル住戸がオープン

 独立行政法人都市再生機構(UR)は、東洋大学情報連携学部と技術協力の覚書を締結、情報連携学部長の坂村健氏を会長とする「URにおけるIoTおよびAI等活用研究会」を立ち上げ、2030年の『Open Smart UR』の実現に向けての研究を続けてきました。そのためのスタートアップモデル住戸を東京都北区の赤羽台スターハウス住棟に整備し、2018年6月12日、報道向けの説明会、見学会が開催されました。
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●ハードの供給からサービスを提供する団地へ
 URは,その前身である日本住宅公団時代、全国に1500に及ぶ団地を建設してきました。現在では、全盛期の昭和40年代の団地が約4割に達し、建物、施設、入居者とさまざまなレベルで老朽化、高齢化の波にさらされています。
 それをどう変えていくのかが、現在のURが抱える最大の課題であり、「これからは単に住宅や団地といったハードを供給するだけではなく、サービスとしての団地をいかに提供していくのかという点に力を入れています」としています。
 その近未来、2030年をイメージしながら作り上げたのが、『Open Smart UR』を目指すスタートアップモデル住戸です。
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●対比としての昭和30年代の住戸を再現
 スタートアップモデル住戸が設置されたのは、1962年(昭和37年)から入居が始まった東京都北区の赤羽台団地。現在はそのほとんどが建て替えられて『ヌーヴェル赤羽台』に生まれ変わっています。
 ただ、その一角に団地の面影を歴史的遺産として保存するため、スターハウスと呼ばれる塔状の住棟が残されていて、そのなかにスタートアップモデルと、その対比としての昭和30年代をイメージした住戸が再現されています。

●いまは入手困難な内釜式の木製浴槽を特注で再現
 再現モデルの居室は畳敷きの和室で、ちゃぶ台にブラウン管式のテレビ、そして流しはステンレスで、ガスコンロや当時の冷蔵庫も設置されています。浴室は内釜式の木製の浴槽で、現在ではほとんど存在しないため、特注で再現したそうです。
 著者の年代にとっては、高度成長時代の熱いエネルギーを感じさせると当時に、貧しい時代を思い出させる、どこかほろ苦くも懐かしい住まいですが、若手の記者仲間などからは、「こんな家に一度住んでみたかった」という声も聞かれました。
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●42のセンサーを設置した世界初の住戸
 同じスターハウスに設置されたスタートアップモデル住戸については、東京大学名誉教授で、東洋大学情報連携学部長の坂村健氏が解説してくれました。いわずと知れたわが国を代表するコンピュータ科学者で、ノーベル賞にコンピュータ部門があれば、受賞間違いなしといわれる第一人者です。
 住戸内には見守りカメラ、環境センサー、マイク、サーモイメージセンサーなど、42のセンサーが設置されています。坂村氏によると、「これだけのセンサーが設置された住戸は、恐らく世界でも初めてでしょう」とのことです。

●住む人の好みや障壁などに応じてAI対応
 今後、民間企業と連携したプラットフォームを立ち上げ、オープンなIoT、AIなどの技術の連携を進めていきます。それによってさまざまな住宅設備が連携して、常に住環境を最適化するIoT住宅を目指しています。
 たとえば、AIスピーカーと各種センサーが連携して、音声での指示や手を振ったりするだけで、照明やテレビがつくのは当たり前で、住む人の好みや身体障壁に合わせた対応も可能になります。
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●冷蔵庫に足りないものを自動で発注する
 健康管理アドバイスを参考にメニューを決めると冷蔵庫に足りないものを、適切な受取時間で自動発注する仕組みなども可能です。
 各種画像センサーから、「人が倒れた」などの異常をAIが判定して、場合によっては119番通報することなども想定されます。また、空調とサーキュレーターの連動によって、お風呂に入る前にヒートショックのリスクを警告する、場合によっては浴室のドアが開かないようにするといった対策も考えられます。

●フジタの風や音が気にならない『眠リッチ』も
 また、本欄の6月7日付け記事で紹介した、フジタの『眠リッチ』も取れ入れられているのには、驚きました。
 坂村氏によると、15年ほど前に天井に放射式のエアコンを設置したモデルハウスを作成したときに、エアコンだけで1億5000万円もかかったそうですが、それがいまでは30万円、40万円で可能になっています。坂村氏も技術革新によるコストダウンの早さに驚いていました。これは、フジタと大和ハウス工業の協力によって実現したそうです。こうした連携がさまざまな設備、システムなどにおいて進んでいくはずです。
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●これからの住まいは「AIが同居人」に
 この仕組みが進んでいけば、坂村氏は、これからの住まいは「AIが同居人」「コンピュータが同居人」になるとしています。IoTですべてがつながり、住む人がそれをプログラミングすることで、常に最適化を図り、その時代に対応した最先端の住まいに進化させていくことができにようになる――としています。
 プログラミングというと、一般の人がそう簡単にできるものではないと思いがちですが、義務教育でプログラミングが取り入られた世代が27年には社会に出てきます。『Open Smart UR』が30年をひとつの目標にしているのは、そうした意味もあります。
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●あらゆる企業との連携で住まいがより進化する
 このプラットフォームに、さまざまな企業がオープンに参加してくれば、『Open Smart UR』はますます進化していきます。住まいのなかであらゆるサービスを利用できるようになり、極上のホテルのような快適性、利便性を享受できます。
 消費者も住宅というハードを買うのではなく、そこでどんなサービスを得ることができるかというソフトを買うことになります。URとしては、団地や住宅や提供するのではなく、ハウジングというサービスを提供する存在に変身しようとしているといってもいいのかもしれません。
posted by ky at 08:00| 住宅設備

2019年06月13日

制度スタートから1年が経過した「安心R住宅」の現在地――国土交通省発表

 国土交通省が2019年5月31日、18年4月からスタートした「安心R住宅」制度の1年間の実施状況を公表しました。

●国土交通省のお墨付きのロゴマークを利用できる制度
「安心R住宅」は、「不安」「汚い」「分からない」といった中古住宅のマイナスイメージを払拭するために実施されました。耐震性があり、インスペクション(建物状況調査)が行われた住宅で、リフォーム等について情報提供などが行われるといった条件を満たす住宅について、国が商標登録したロゴマークを事業者が広告時に使用できるという制度です。
 ロゴマークはいわば国のお墨付きであり、このマークがあれば、「住みたい」「買いたい」既存住宅として、消費者は一定程度の安心感を得ることができるわけです。
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●認定団体に所属する企業しか利用できない
 ただし、物件だけではなく、扱っている企業もシッカリとしていないと、国のお墨付きを与えることはできません。
 そこで、実際に広告にロゴマークを使用できるのは、国土交通省が認定した団体に属する企業でなければなりません。一定の加盟基準などが定まっている業界団体で、安心R住宅制度への取組み姿勢を確立している団体などに加入していないと、このロゴマークを使うことはできません。
 その団体は、2019年6月現在、下の一覧にある9団体だけです。

●安心R住宅登録事業者団体一覧
@一般社団法人優良ストック住宅推進協議会(スムストック)
A一般社団法人リノベーション協議会
B公益社団法人全日本不動産協会((公社)全日本不動産協会)
C一般社団法人石川県木造住宅協会
D一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)
E一般社団法人住まい管理支援機構(HMS機構)
F公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)
G一般社団法人全国住宅産業協会(全住協)
H一般社団法人ステキ信頼リフォーム推進協会
(資料:国土交通省ホームページ)




●1年間の「安心R住宅」実施状況は1266件
 これらの条件を満たす中古住宅すべてが、「住みたい」「買いたい」と安心できる住宅かどうかには若干の疑義もありますが、ともあれ、制度がスタートした18年4月から、19年3月までの1年間の実績は1266件という結果でした。
 半期ずつに分けると、18年4月から9月までは482件で、18年10月から19年3月までが784件でした。半期ごとの比較でみると、下半期は上半期より62.7%増えていることになります。まだまだ絶対数は少ないのですが、国土交通省としては、確実に増加ピッチを刻みつつあるということがいいたのかもしれません。

●リフォーム済み物件がほぼ9割を占める
 この「安心R住宅」のロゴマークを使うためには、リフォーム済みかリフォーム提案がついていることが条件ですが、結果をみると、リフォーム済みが1139件と、全体のほぼ9割を占めました。実際にきれいにリフォームしているほうが、お客を説得しやすいということでしょうか。
 また、一戸建てとマンションの別でみると、一戸建てが467件で、マンションが799戸でした。リフォームで見栄えがよくなりやすいマンションのほうが比重が高いようです。



posted by ky at 08:45| 中古住宅

2019年06月12日

横浜の新港ふ頭に新複合施設『横浜ハンマーヘッド』がオープンへ――野村不動産など

 新港ふ頭客船ターミナル鰍ェ横浜市と公民連携で開発を行っている「ヨコハマ ハンマーヘッド プロジェクト(YOKOHAMA HAMMERHEAD PROJECT)」。横浜市のみなとみらい21新港地区で進められている、客船ターミナル施設や食を中心とした店舗、高級ホテルからなる複合施設です。このほど、その施設名や開業時期などが発表されました。
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●客船ターミナル施設、商業、ホテルなどの複合施設に
 開発に当たっている新港ふ頭客船ターミナル鰍ヘ、百貨店の渇。浜岡田屋などの地元企業が中心になって設立された母体企業に、渇。浜グランドインターコンチネンタルホテル、野村不動産鰍ネどが参画して設立されました。
 三方を海に囲まれた新港ふ埠にある1万7400uの敷地に、5階建て、延床面積3万0290uの施設で、1階に税関、出入国管理、検疫などの客船ターミナル施設、1階と2階に商業施設、1階から5階にホテルが入ります。

●11万トン級の客船も接岸できる客船ターミナル
 横浜市が2017年に「国際旅客船拠点形成港湾」に指定されたことを受けて、大型のクルーズ船が安定的な寄港を実現、横浜市の地域経済の活性化に貢献するべく、公民連携で進められています。
 客船ターミナルは総延長340m、水深9.5m、11万トン級の大型船が接岸可能で、19年1月には、新港ターミナルの第1号入港として、カーニバルコーポレーション社のダイヤモンド・プリンセス号が11月4日に入港する予定です。

●施設の総称は『横浜ハンマーヘッド』に決定
 この施設、名称は『横浜ハンマーヘッド(YOKOHAMA HAMMERHEAD)』に決定しました。由来となった「ハンマーヘッド」というのは、1914年、わが国で初めて設置されたイギリス製のクレーンの名称で、機械による荷役の先駆けとなりました。現在は、コンテナが主流になり、荷役の中心は本牧ふ頭、大黒ふ頭に移り、ハンマーヘッドクレーンは赤レンガ倉庫などとともに保存されています。
 コンセプトは、「ヨコハマ ウミエキ」で、街と船が非常に近い場所にあって、街と陸・海・空をつなぐ海の駅という考え方です。
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●食をテーマにした商業施設は10月にオープン
 商業施設は19年10月のオープンを予定しています。食をテーマに、港での豊かな時間を過ごせるように、最高のビューを楽しめるレストラン、ティーショップ、その場でつるスイーツファクトリー、全国の有名ラーメン店が集積するフードホールなど、新業態・新出店などの25店のテナントが入ります。
 全体のデザインは、出来立て、作りたてをテーマに、港の倉庫をリノベーションしたかのようなイメージになっています。

●ホテルはインターコンチネンタルホテルが運営
 ホテルは、同じみなとみらいエリアに、日本に初進出したインターコンチネンタルホテルが運営します。近接するふたつのホテルが連携することで、より上質なホスピタリティを生み出し、新しい横浜文化の形成を目指し、19年11月に開業予定です。
 全173室で、客室は43u以上のゆったりとした誂えで、大きなガラス張りの窓からは刻々とうつろう横浜港の表情を楽しめます。
 ホテル内には、レストラン、バンケットルーム、バーのほか、スパ、ジムも設けられ、クルーズ旅行を計画しているゲスト向けの新たなサービスの提供も予定されているそうです。
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●ハンマーヘッドのシンボルマークに
 ハンマーヘッドの荷役の歴史を継承し、新たに大型クルーズ船ターミナルとして生まれ変わる『横浜ハンマーヘッド』。吊り上げ能力が50トンという、人力に頼っていた荷役を生まれ変わらせたハンマーヘッドにふさわしく、重厚なロゴマークに、ハンマークレーンのシンボルマークも決定されました。
 この秋のオープンが楽しみな『横浜ハンマーヘッド』。交通アクセスはみなとみらい線の「馬車道」駅から徒歩10分、同線の「みなとみらい」駅から徒歩12分、JR京浜東北線の「桜木町」駅が徒歩15分となっています。



posted by ky at 08:46| オフィス・商業ビル

2019年06月11日

長期優良住宅は2018年度のスタートから9年で累計100万戸に――国土交通省調べ

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて、2009年6月からスタートした長期優良住宅の認定制度。国としては、長く快適に住める長期優良住宅を促進するため、一般の住宅より住宅ローン減税の減税額を多くするなどの支援策を実施しているのは周知の通りです。その結果、ほぼ丸9年が経過した18年度末、19年3月末時点で累計100万戸に達したことが国土交通省から発表されました。

●スタート直後からほぼ年間10万戸台を継続
 国土交通省によると、長期優良住宅の認定制度がスタートした09年度の認定戸数は5万7083戸でしたが、翌10年度には年間10万戸に達し、14年度に10万戸を切った以外は、コンスタントに10万戸台を維持してきました。図表1にある通りです。
 この14年度の減少は、消費税が5%から8%に上がって、新設住宅着工戸数が大幅に減少した年なので、その影響で10万戸を切ったものであり、そうした特殊要因を除けば、年間10万戸台がほぼ定着しているといっていいでしょう。
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●9年間の累計では102万戸を超える
 図表1の折れ線グラフは、制度スタートからの累計戸数の推移を示していますが、それがほぼ右肩上がりの直線になっていることが、これまでの堅実な推移を反映しています。ただ、一方では、年々増えているわけではなく、横ばいにとどまっているという見方もできます。
 都道府県別にみると、最も多いのは、東京都ではなく実は愛知県です。マンションではなく一戸建て志向の強いお国柄を反映しているのでしょうか、累計では12万戸を超えています。次いで東京都が約7万戸で、神奈川県と埼玉県が6万戸台で続いています。

●マンションのシェアは2.1%にとどまる
 一戸建てとマンションの別でみると、累計102万戸のうち約100万戸を一戸建てが占め、マンションは2万戸強にとどまっています。全体のシェアでみれば、2.1%です。
 これには、さまざまな要因が挙げられます。当初は、マンションに関する耐震性の基準が厳しく、それを実施すると大幅なコストアップになるため、敬遠されたという側面があるようです。
 マンションはもともと、一戸建てに比べて耐久性、耐震性などに優れているというイメージが定着していることもあって、分譲会社サイドとしては無理して認定を取る必要はないという判断が働いているのではないでしょうか。
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●増改築の長期優良住宅化は累計783戸
 16年度からは、増改築においても長期優良住宅化が認定されるようになりました。ただし、こちらはまだまだ広く浸透しているとはいえず、図表2にあるように、3年間の累計でも783戸ににとどまっています。
しかも、気になるのは17年度の296戸に対して、18年度は315戸とさほど増えていない点です。本来なら、スタート間近で母数がまださほど多くない時期には、もっと右肩上がりのカーブになっていいものですが、そうはなっていません。今後、果たして市場に定着していくのかどうか、いささか懸念を感じます。
なお、この増改築、累計でみると北海道が380戸と全体の48.5%を占めています。寒冷地であり、高断熱・高気密化などへ増改築意欲が強いためでしょうか。

●抜本的な促進策が必要なときを迎えているのでは
 それにしても、年間10万戸強の段階で、何年も足踏みしているのですから、ほんとうに長期優良住宅を増やしたいのであれば、もっと抜本的な促進策が必要なときを迎えているのではないでしょうか。
 たとえば、住宅ローン減税額において一般の住宅の2倍程度の控除額にする、あるいはもっと思い切って、長期優良住宅の消費税を半分にするといった施策など、打つ手はあるはずです。いい住宅をつくって、長く大切に使っていくというストック重視の時代、あるいは人生100年の時代に対応するためにも、思い切った施策が必要だと思うのですが、さてどうでしょうか。





posted by ky at 10:51| 住宅市場

2019年06月10日

GAテクノロジーズ『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』オープン

 AIを活用した中古不動産流通プラットフォームサービスの「RENOSY(リノシー)」を展開するGAテクノロジーズが、2019年6月7日に、渋谷に『RENOSY STAND SIBUYA』をオープン。その前日の6日6日に、報道向けの説明会が開催されました。

●GAテクノロジーズはマザーズ上場の注目の成長企業
 GAテクノロジーズはAIを活用した中古不動産の総合的なプラットフォームである「RENOSY(リノシー)」を展開するほか、不動産営業支援ツール、不動産オーナー向けアプリの開発・運営、中古マンションの投資型クラウドファンディングサービスなどを行っています。
 2013年設立という若い会社ながら、18年10月期決算の売上高は200億円、370名の従業員規模に達しています。すでにマザーズ上場を果たした、不動産業界でも注目の成長企業です。
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●カフェでくつろぐように住まい探しを楽しむ
 このほど東京・渋谷にオープンしたのが、『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』。GAテクノロジーズが運営する「RENOSY(リノシー)」による住まい探しとリノベーションの世界観を体験できる、これまでにない不動産店舗といっていいでしょう。店舗デザインも、写真にあるようにとても不動産会社とは思えないお洒落なものに仕上げられています。
 店舗では無料のコーヒーサービスもあり、カフェでくつろぐような気分で住まい探しができるというのがうたい文句です。

●住まい探しからリノベーション、管理までワンストップ
 この『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』の特徴として、GAテクノロジーズでは、次の3点を挙げています。

@AIが職場や学校からベストな居住エリアと物件候補を提案する「BEST BASHO(ベスト場所)」を体験できる
 たとえば、渋谷に勤務する夫と品川に勤務する妻の共働き夫婦の場合、最も利便性の高いエリアはどこで、具体的にどんな物件があるのかなどをAIが探してくれます。ここに、子どもの通学先、毎週のように出かける場所などさまざまな要素を加えて検索することが可能です。
 また、中学受験に有利な公立小学校の学区、窃盗犯の少ないエリアなどの多彩な条件を加えることができ、今後はデータ化しにくい「街の雰囲気」などのデータ化などにも取り組んでいく考えです。

A女性の就業率が過去最高になり、共働き世界が1100万世帯を突破、変わる働き方に応じた住まいの提案を行う
 共働きが当たり前になり、家探しにおいても「職住近接」を優先する人たちが増えています。GAテクノロジーズの「RENOSY(リノシー)」では、テクノロジーとリアルの融合によって、住まい探しからリノベーション、資産活用、購入後の管理までトータルにサポートする体制を確立しています。忙しい共働き世帯のあらゆるニーズに対応します。
 これまでは、お客は「探す」「リノベ」「投資」などのさまざまなシーンごとに会社や場所を選ばなければなりませんでしたが、『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』ならワンストップで対応が可能です。
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B急増する職住近接ニーズに応える「4D RENOVATION(フォーディーリノベーション)」を展開する
 タテ×ヨコ×高さの空間(3D)にいまひとつのD(時間・目的)を掛け合わせて、空間をひとつの利用目的だけではなく、多目的に有効利用できるような、快適な家づくりを提案するリノベーションサービスを展開します。『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』も、店舗内に写真にあるような多目的に活用できる大きなテーブルが設置されています。
 家庭に置き換えれば、ここで家族が食事をし、くつろぎ、また仕事や勉強をしたり、友人を招いてのパーティーなども可能です。
 また、バックヤードには6畳大の居室が設置されていますが、寝室と居室が立体的に組み合わせられています。リビングを広くとって、居室は狭くても人数に合わせて効率的に活用するという考え方です。

●住まい探しのストレスをなくすのが使命
 GAテクノロジーズでは、「4D RENOVATION(フォーディーリノベーション)」によって空間を効率的に活用することで都心居住を可能にし、入りやすい店舗デザインで住まいの購入を身近なものとし、ワンストップサービスで住まい探しのストレスの解消を目指しています。
 その実験店舗ともいうべき『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』、関心のある方は下記からどうぞ。

★『RENOSY STAND SIBUYA(リノシースタンド渋谷)』
https://stand.renosy.com/?__hstc=48572793.0cb33bffc4629cde2da01c16fee8624d.1559868586518.1559868586518.1559871080468.2&__hssc=48572793.9.1559871080468&__hsfp=1413269105






posted by ky at 08:43| 中古住宅

2019年06月09日

4月の新設住宅着工戸数は前年同月比5.7%のマイナスに――『建築着工統計調査』

 国土交通省が2019年5月31日、19年4月分の『建築着工統計調査』を公表しました。4月の新設住宅着工戸数全体は前年同月比で5.7%の減少。利用形態別にみると、持家は9.2%の増加でしたが、貸家が16.7%、分譲住宅が6.0%のマイナスになっています。
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●総戸数は5か月ぶりのマイナスを記録
 国土交通省の『建築着工統計調査』による2019年4月の新設住宅着工戸数の総数は7万9389戸で、18年4月の8万4226戸に対して5.7%のマイナスになりました。3月は前年同月比10.0%の増加など、4か月連続でプラスが続いてきたので、5か月ぶりのマイナスということになります。図表1にある通りです。
 地域別にみると、首都圏は0.6%のマイナスとほぼ横ばいに近い水準でしたが、近畿圏−11.2%、中部圏−14.3%、その他地域−5.6%と軒並みのマイナスとなっています。
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●季節調整値年率は前月比で5.8%のマイナスに
 国土交通省では、新設住宅着工戸数がこのペースで1年間続いた場合、年間の着工戸数がいくらになるかという「季節調整値年率」を算出しています。
 それが図表2で、19年4月の数値は93.1万戸という結果でした。前月は98.9万戸と100万戸近い水準まで増加しましたが、一転して前月比5.8%の減少です。新年度の出だしとしてはやや低調で、先行きが懸念されます。
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●持家は前年比9.2%増で7か月連続の増加
 利用形態別にみると、図表3にあるように、持家は2万5436戸で、前年同月比9.2%の増加でした。持家はこれで18年10月以来、7か月連続して増加しています。
それも、2月は9.9%、3月は8.9%、4月は9.2%と二桁に近い増加率ですから、持家は堅調に推移しているといっていいでしょう。
 地域別では、特に近畿圏が18.3%の増加、首都圏が前年比13.5%の増加と二大都市圏の好調さが目立っています。

●貸家は前年比−16.7%で、減少は8か月連続に
 それに対して、貸家は前年比16.7%の減少です。3月のマイナス幅は4.5%まで縮小したものの、再び二桁台のマイナスです。18年9月以来、これで8か月連続でのマイナスということになります。
 分譲住宅も前年比6.0%の減少でした。こちらは18年8月から19年3月まで増加が続いてきたのですが、9か月ぶりのマイナスになっています。
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●分譲住宅の増減の動向を握るマンション
 利用形態別では分譲住宅が9か月ぶりのマイナスですが、なかでも分譲マンションの減少が15.1%と大きくなっています。このところ長く二桁台の増加が続き、19年3月は実に69.5%もの増加でしたから、一転しての大幅なマイナスということになりました。図表4にある通りです。
 それに対して、一戸建ては安定しています。4月は前年比3.0%の増加で、5か月連続の増加が続いています。
 図表4をみれば分かるように、分譲住宅が増加するかどうかは、さらにいえば新設住宅着工戸数が増えるかどうかは、ひとえにマンションの動向にかかっているといっても過言ではありません。今後も注視しておく必要がありそうです。







posted by ky at 08:48| Comment(0) | 住宅市場

2019年06月08日

19年の3.8%に続いて21年に5.1%の引上げの届出を提出――地震保険料

 損害保険料率算出機構が2018年5月28日、金融庁に地震保険基準料率の変更に関する届出を提出しました。認可されれば、21年1月頃から地震保険料が平均5.1%引き上げられることになります。

●地震保険の全世帯における加入率は32.0%にとどまる
 地震保険は火災保険の特約として加入する仕組みですが、その火災保険に対する付帯率は17年度末で63.0%。全世帯が火災保険に加入しているのではないので、全世帯に対する地震保険の加入率は31.2%にとどまっています。地震大国日本においてこの加入率には不安を禁じ得ません。
 とはいえ、10年前の07年度末の加入率は22.4%でしたから、ジワジワとはいえ着実に上がっています。そこへ19年に続いて21年も保険料引上げとなると、着実な増加に水を浴びせることになりかねません。
実際にどの程度上がるのか、今回の届出の内容を確認しておきましょう。
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●東日本大震災の影響を受けて3段階の引上げ実施
 損害保険料率算出機構では、2007年の東日本大震災の影響を受けて、15年に基本料率の改定を3段階に分けて実施すると届け出ています。大震災による保険金支払いの増加の影響を、一度に基本料率引上げに反映すると影響が大きすぎるということで、3段階に分けて実施することにしたわけです。
 図表にあるように、17年1月から平均5.1%引上げ、19年1月に3.8%引き上げたのに続いて、今回5.1%の引上げの届出を提出しました。認可されれば、21年1月からの実施になる見込みです。

●都道府県によって引上げ率は大きく異なる
 全国平均で5.1%の引上げですが、地域や建物の構造などによって地震保険料は異なり、今回の引上げにおいては都道府県別に大きな差が出ています。
 一般的な木造住宅でみると、都道府県別で最も引上げ率が高いのは福島県の14.7%で、徳島県と高知県が14.5%、茨城県と埼玉県が14.4%の引上げなどとなっています。保険料が上がる都道府県が多いのですが、12府県では引き下げられます。なかでも、最も引下げ率が大きいのは、愛知県、三重県、和歌山県の14.2%です。
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●東京都は引上げで大阪府は引下げに
 マンションなどの耐火構造物の引上げ率が最も高いのは埼玉県の14.6%で、次いで茨城県と高知県が14.2%などとなっています。反対に、愛知県と三重県、それに和歌山県では18.1%の大幅な引下げになります。
 ちなみに、東京都は耐火構造物が10.0%、木造住宅などが8.5%の引上げで、大阪府はそれぞれ6.3%、5.4%の引下げになる予定です。
 エリアによっては地震保険料が相当に違ってきますから、どこに住むかによって、負担感に大きな差が出てきそうです。
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●長期係数も引下げ割引率が小さくなる
 地震保険は最長5年までの長期契約が可能です。契約期間が長くなると1年当たりの保険料は安くなります。
 現状では、図表にあるように、5年契約にすれば長期係数は4.60で、1年当たりの保険料は4.60÷5の0.92になります。1年契約の保険料を100とした場合、92ですむ計算です。つまり、5年契約にすることによって、1年当たりの保険料は8%の割引になるわけです。
 それが、今回の引上げにともって長期係数が4.65に引き上げられます。1年当たりの保険料は1年契約の93%になり、割引率はこれまでの8%から7%に下がることになります。



posted by ky at 09:55| 防災