2019年08月22日

7月の首都圏新築マンション発売戸数は35.3%減少で、契約率は67.9%

 研究所経済研究所が、2019年8月19日、『首都圏のマンション市場動向』『近畿圏のマンション市場動向』を発表しました。近畿圏は堅調な推移ですが、首都圏は発売戸数が大幅に減少したにもかかわらず、契約率は60%台の低い水準にとどまっており、依然として厳しい環境が続いています。

●都下では前年比53.3%の大幅な減少を記録
 不動産経済研究所が2019年8月19日に発表した『首都圏の新築マンション動向』によると、図表1にあるように2019年7月の首都圏の新築マンション発売戸数は1932戸でした。18年7月の2986戸から35.3%の減少です。
 地域別にみると、東京都区部は922戸で35.8%の減少、東京都下は187戸で55.3%の大幅な減少です。そのほか、神奈川県37.1%、埼玉県7.3%、千葉県27.6%とすべて前年同月比でマイナスとなっています。
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●首都圏新築マンション価格は前年同月比8.3%のダウン
 7月の首都圏新築マンションの平均価格は5676万円でした。18年7月の6191万円に比べると前年同月比8.3%のダウンです。
 地域別では、東京都区部は6540万円で、前年同月比10.0%のダウン。東京都下は5207万円で1.0%のダウン、神奈川県は5290万円で、5.9%のダウン、埼玉県は4664万円で6.5%のダウン、そして千葉県は4141万円で5.2%のダウンでした。すべての地域で前年同月比マイナスとなっています。
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●首都圏の月間契約率は67.9%にとどまる
 7月に首都圏で発売された1932戸のうち月内に契約が成立したのは1311戸で、月間契約率は67.9%でした。これで19年4月以来、4か月連続での70%割れということになりますが、図表2の折れ線グラフでも分かるように、19年5月を底に、やや右肩上がりのカーブを描いており、このまま順調に推移すれば、70%台の回復もあるのではないかという印象があります。
 実際、8月には今年最大の話題である『晴海フラッグ』が600戸売り出されて完売しました。それが、反映されれば、70%台の回復も決して夢ではないでしょう。
 ただ、足元では7月の即日完売物件はゼロで、超高層マンションの契約率も62.2%と低調に推移しています。
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●近畿圏は発売戸数が増えて契約率も上昇
 一方、7月の近畿圏の発売戸数は、不動産経済研究所の『近畿圏のマンション市場動向』によると1788戸でした。18年7月の1514戸に対して18.1%の増加です。図表3にある通りです。
 地域別にみると、大阪市部が970戸で前年同月比58.5%と大幅な増加でした。その結果、大阪市部の近畿圏におけるシェアは54.3%と過半数を超えました。そのほか、大阪府下404戸、神戸市34戸、兵庫県下204戸、京都市部74戸、奈良県12戸、滋賀県90戸などとなっています。京都府下、和歌山県の新規発売はありませんでした。

●近畿圏の契約率は18年2月以来の83台%に
 19年7月の近畿圏の発売戸数1788戸に対して、契約数は1485戸で、月間の契約率は83.1%でした。前年同月比の74.0%に対して9.1ポイントのアップでした。
 近畿圏の契約率はこのところ極めて順調に推移していますが、それでも83%台に達したのは18年2月の83.9%以来のことです。過去3年のなかではこの18年2月に次いで2番目に高い契約率となりました。
 なかでもプラウドタワー堺東の第1期125戸が即日完売したのが契約率の数字を押し上げているようです。



posted by ky at 08:43| マンション市場

2019年08月21日

「次世代住宅ポイント」の発行状況は2か月で17.5億円相当に――国土交通省発表

 消費税増税による住宅建築やリフォーム着工の減少を抑制、平準化を図るための施策として実施されている「次世代住宅ポイント」。2019年8月16日、国土交通省から7月段階のポイント発行状況が発表されました。

●新築住宅は1戸当たり最大35万ポイント
「次世代住宅ポイント」制度は、2019年10月からの消費税増税に対応して創設された制度です。消費税10%でマイホームを取得、新築したり、リフォームしたときにポイントが付与されます。住宅の新築、取得は自己居住用に限定されますが、リフォームは貸家もOKです。
 新築の場合、1戸当たりの上限は35万ポイントで、リフォームは原則30万ポイントですが、一定条件を満たせば最大60万ポイントに引き上げられます。
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●予算は1000億円でうちリフォームが268億円
 2019年度政府予算による時限措置で、予算の総枠は1300億円、そのうちリフォームが268億円とされています。これまでのエコポイント制度などに比べても予算枠は大きく、なかでもリフォームに特に力を入れているのがこれまでと異なる点です。
 19年度予算なので、ポイント申請は20年3月末までとなっています。19年3月までに予算枠に達しそうな場合には、その時点で打ち切りになります。進捗状況については、住宅住宅ポイント事務局のホームページで確認できます。

●7月のポイント発行は約13億ポイント
 この次世代住宅ポイントの申請は、6月からスタートしたばかりですが、国土交通省が8月16日に発表した7月までのポイント申請状況は図表1にある通りです。
 7月の申請は、新築が3959戸、リフォームが658戸、6月からの累計では新築が6536戸、リフォームが1340戸で、合計7876戸となっています。
 一方、ポイント発行状況は7月が一戸建てが3646戸、約12億7423万ポイント、リフォームが1021戸、約3091万ポイントで、合計すると4667戸の約13億0515ポイントです。

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●新築は1戸当たり約35万ポイントに
 6月からの累計の発行ポイントは、新築が4927戸で、約17億2249万ポイント、リフォームが1021戸で約3091万ポイントです。合計は5948戸で、約17億5340万ポイントになります。
 この累計発行ポイントを1戸当たりにすると、新築は約35.0万ポイントで、リフォームは3.0万ポイントになります。新築はほとんどのケースが上限の35万ポイントの発行ですが、リフォームにはまだまだゆとりがありそうです。

●締切りに備えてポイント申請は早めに
 次世代住宅ポイントの予算は1300億円で、うちリフォームが268億円ですから、新築だけでは1032億円。1戸当たり35万ポイントとしても、約30万戸分の枠があるわけです。7月は約4000戸でしたから、これが8月から来年3月まで続いたとしても4000戸×8か月で3.2万戸です。
 そう考えると随分枠に余裕がありそうな気がしますが、今後10月の消費税引上げ実施にともなって、周知徹底が進み、急速に申請が増加する可能性もあります。
 このピッチならすぐにも締切りということはないだろう――とノンビリかまえず、早めに申請するのが安心ではないでしょうか。



posted by ky at 08:57| 住宅取得支援策

2019年08月20日

『AERA』の最新号のリフォーム関連記事に山下のコメントが掲載されています

21258[1].jpg 朝日新聞出版の『AERA』の最新号、2019年8月26日号に山下のコメントが掲載されています。
 内容は「消費増税前『駆け込みリフォーム』のコストと期間」と題した、リフォーム関連の記事です。山下のコメントはともあれ、実際に、山下の知り合いがマンションをリフォームするに際して、ドキュメントふうに記事をつくってみようということからつくられたもので、リフォームに関心のある人には参考になるのではないでしょうか。
 今後も実際の工事中や完成後などにも記事つくられることになるそうですから、ぜひご覧ください。



posted by ky at 09:02| 日記

2019年08月19日

長期金利が3年ぶりに過去最低水準まで低下――住宅ローンはどうなるのか?

 長期金利が低下し、2019年8月16日には−0.255%まで低下しました。長期金利に連動する住宅ローンの長期固定金利型の金利も一段と低下する可能性が高まっています。

●16年8月以来の超低金利水準まで下がる
 わが国の長期金利の低下が続いています。2019年8月16日には、−0.255%と16年8月以来、3年ぶりの低水準を記録しました。
 背景には米中貿易摩擦で、世界景気の減速懸念が強まっていることがあります。それを受けて欧州中央銀行幹部が景気刺激策の必要性を言及、日銀が円高を避けるために追加緩和に動くのではないかといった思惑も影響しているようです
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●フラット35も再び過去最低水準まで下がるか
 住宅ローンの固定期間の長いローン、たとえばフラット35などはこの長期金利の動きに連動しています。ですから、長期金利が過去最低水準まで下がれば、住宅ローン金利も再び、過去最低水準まで下がる可能性があります。
 図表2にあるように、フラット35の過去最低金利は16年8月の返済期間15年〜20年が0.83%、21年〜35年が0.90%というものです。19年9月には再び、その水準まで下がる可能性があるということです。

●17年10月からの金利には団信保険料が含まれる
 ただ、フラット35は17年10月から団体信用生命保険を含んだ金利に変更され、それ以前の団信保険料を含まない金利とは単純な比較はできません。ですから、図表2にあるように、17年10月には大きく金利が上昇したように見えますが、実は、そうではありません。
17年9月までの団信保険料なしの金利が、10月から団信保険料込みの金利に変更されたため、このような急激な上昇となっているのに過ぎません。
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●9月にはもう一段の金利引き下げの可能性も
 現在の制度では、団信に加入しない、加入できない場合のフラット35の金利は0.20%低くなりますから、19年8月の返済期間21年〜35年の1.17%という金利、そこから団信保険料0.20%を引けば、0.97%ということになります。
団信を含まない金利が過去最低水準だった16年の8月の0.90%にかなり近い水準ということができます。しかも、9月にはもう一段階の低下が見込まれているわけですから、いよいよフラット35の過去最低水準が近づいているといってもいいでしょう。

●固定期間選択型の10年固定並みの金利に
 たとえば、1.17%が1.10%まで下がれば、当初5年間または10年間の金利が0.25%引き下げられるフラット35Sだと、当初の金利は0.85%になります。民間の変動金利型の金利には及びませんが、固定期間選択型の10年固定並みか銀行によってはそれ以下の金利で、全期間固定金利型のフラット35を利用できるわけです。
 実際に9月の金利がどうなるのか、注目しておきたいところです。 




posted by ky at 08:45| ローン金利

2019年08月18日

首都圏中古一戸建て成約価格は4か月ぶりに前年比ダウン――東日本レインズ

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が2019年8月13日に発表した『月例マーケットウォッチ』から、今回は中古一戸建て、新築一戸建ての動向を取り上げます。
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●中古一戸建ての成約件数は9か月ぶりに減少
 東日本レインズの『月例マーケットウォッチ』によると、2019年7月の首都圏中古一戸建ての成約件数は1158件。18年7月は1190件だったので、前年同月比では2.7%の減少になります。
 首都圏中古一戸建ての成約件数は18年10月以来19年6月まで増加が続いてきたので、19月7月は9か月ぶりの減少ということです。図表1にある通りです。
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●マンションは一戸建ての3倍の市場に
 ちなみに、昨日の本欄でも取り上げた通り、7月の中古マンションの成約件数は3233件でした。月によって変化はありますが、首都圏の中古住宅市場ではマンションが主役で、一戸建てのおよそ3倍の市場を形成していることになります。
 エリア別にみると、埼玉県は6.8%、東京都下は8.9%の増加ですが、東京都区部は1.4%の微増で、千葉県は−6.7%、横浜・川崎市は−9.8%、神奈川県他は−16.7%の減少でした。エリアによって、前年比には大きな違いが生じています。
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●中古一戸建ての平均価格は3100万円台を維持
 次に図表2をご覧ください。これは、首都圏中古一戸建ての成約価格と前年比の動向を示しています
 19年7月の平均価格は3168万円で、18年7月の3227万円に対して、前年同月比1.8%のダウンです。中古一戸建ての成約価格は19月4月から6月まで3か月連続で上がってきたのですが、7月は4か月ぶりに下落になりました。ただ19年6月は3111万円だったので、前月比では1.8%のアップになっています。
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●新築一戸建ての成約は7か月連続で増加
 東日本レインズでは、新築一戸建ての調査も行っています。それによると、図表3にあるように、首都圏新築一戸建ての19年7月の成約件数は498件でした。18年7月は479件だったので、前年同月比は4.0%の増加です。
 首都圏新築一戸建ては18年12月に3.8%減少のあと、19年1月には16.5%の増加となり、その後7か月連続して増加が続いていることになります。
 地域別にみると東京都は−24.5%と大幅に減少し、神奈川県は2.0%の微増で、埼玉県は31.3%、千葉県は46.4%の増加となっています。

●新築一戸建ての成約価格は2か月連続下落
 新築一戸建ての19年7月の成約価格は3573万円でした。18年7月は3630万円だったので、前年同月比で1.6%のダウンです。6月の1.8%の下落に続いて、2か月続けてのマイナスになります。
 都県別では、神奈川県は2.8%、東京都は2.0%、千葉県は0.9%の上昇ですが、埼玉県は0.9%の下落でした。
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●新築と中古の価格差は1割前後にとどまる
 ところで、図表5に東日本レインズの調査による新築一戸建てと中古一戸建ての価格の推移を、折れ線グラフにまとめてみました。
 19月7月は、新築が3573万円に対して、中古は3168万円でした。両者にはおおむね1割制度の差があります。一般にはもっと大きな差があるのではないかと思われますが、実はこれは土地面積の違いによるところが大きいのです。
 新築の19年7月の土地面積は119.98uですが、中古は142.99uとなっています。同じような広さの一戸建てを求めようとすると、1割どころの差ではなく、やはり2割から3割の差があるとみておくのが妥当なところでしょう。




posted by ky at 09:17| 住宅市場

2019年08月17日

首都圏中古マンションの在庫件数は50か月連続の増加――東日本レインズ

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が2019年8月13日、19年7月分の『月例マーケットウォッチ』を発表しました。それによると、中古マンション価格は上がり続けていますが、在庫が50か月連続して増えており、過剰感が出てこないか懸念されるところです。

●中古マンション成約件数は前年比で3.0%の増加
 東日本レインズの『月例マーケットウォッチ』によると、19年7月の首都圏中古マンションの成約件数は3233件で、18年7月の3139件に対して3.0%の増加となりました。ただし、19年6月は3490件だったので、前月比では7.4%の減少です。図表1にあるように、7月の折れ線グラフは右肩下がりです。
 この成約件数の前年同月比を地域別にみると、東京都区部は5.5%、東京都下は5.0%、横浜・川崎市は6.7%の増加でしたが、埼玉県は0.9%と微増にとどまり、千葉県は4.3%の減少でした。
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●成約価格は前年同月比2.4%の上昇に
 19年7月の成約価格の平均は3442万円でした。18年7月の3362万円に対して、前年同月比2.4%の上昇です。成約価格の前年同月比での上昇は今年2月以来6か月連続になります。図表2にある通りです。
 首都圏の中古マンション成約価格はほぼ6年近く上昇を続けたあと、19年1月には久々に1.9%のマイナスを記録しましたが、翌月には再びプラスに転じ、その後は着実に上昇を続けています。
 地域別にみると、東京都は前年同月比2.9%、埼玉県は0.8%の上昇ですが、神奈川県は2.2%、千葉県は0.7%の下落でした。
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●新規登録と成約価格には一定の開差がある
 次に図表3をご覧ください。これは、首都圏中古マンション成約価格の1u単価を、成約、新規登録、在庫別に折れ線グラフにまとめたものです。基本的には在庫価格が最も高く、それに新規登録価格が続き、成約価格はこの両者に比べるとかなり低い水準にとどまっています。
 新規登録価格と成約価格を比べると、月によって7、8%から10%前後の差があります。売主、買主間の交渉によって、新規登録価格より少し低い水準で売買契約が成立しているとみられます。
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●新規登録価格は15か月連続で上昇中
 19年7月の新規登録価格は57.52万円。前年同月比1.3%の上昇で、18年5月から15か月連続で上がっています。成約価格が着実に上がり続けている市場動向をみて、売主や仲介会社の担当者なども、かなり強気な値付けで新規登録しているのではないでしょうか。
 それでも、順調に成約につながり、19年7月の成約u単価は53.51万円で、前年同月比2.8%の上昇です。成約価格と同様に、19年2月から6か月連続での上昇になります。
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●在庫は4万7000件台の高い水準を続ける
 そうしたなかで気になるのが在庫件数の増加です。図表4にあるように19年7月の首都圏中古マンション在庫件数は4万7480件で、18年7月の4万5780件に対して、前年同月比3.7%の増加です。
 この在庫件数、15年6月から一貫として増加しており、7月で実に50か月連続での増加になります。
 7月の新規登録件数は、前年同月比2.2%の増加でした。19年4月から6月までは3か月連続して減少したのが、再び増加に転じました。このピッチで増え続ければ、供給過剰感が出てくるのではないかと懸念されますが、さてどうでしょうか。



posted by ky at 09:14| マンション市場

2019年08月16日

東京カンテイが分譲マンションの変遷を『分譲マンション年代記』にまとめる

 不動産専門のデータバンク、シンクタンクの東京カンテイ。なかでも、分譲マンションや中古マンションに関するデータや分析ではわが国を代表する調査機関といっていいでしょう。その東京カンテイが、日本の分譲マンションの変遷を整理した『分譲マンション年代記』を刊行、報道関係者に送付してくれました。

●年代別に市場環境やマンションの特徴などを整理
 東京カンテイの『分譲マンション年代記』では、冒頭で、わが国の分譲マンション年代を6期に区切って整理・分析しています。ここでは、各章を見出し風にしか紹介できませんが、中身はなかなか充実した内容になっています。
 第1章 分譲マンションが出現した1956年から69年まで
 第2章 マンション人気が定着して大型団地が登場した70年代
 第3章 バブル仕様が増えて10億円マンションも登場した80年代
 第4章 バブルが崩壊してマンション価格が下がり続けた90年代
 第5章 タワーマンションの増加とリーマンショックの00年代
 第6章 マンション価格の高騰で供給数減少の10年代

●マンションデータとしてさまざまな分析
 年代記に続いて、各種のマンションデータがまとめられています。分譲マンションの平均価格の推移、平均坪単価の推移、平均専有面積の推移、価格帯別供給シェアの推移、専有面積別のシェア推移、間取りタイプの推移などがあります。
 それも、主要な項目に関しては、首都圏、近畿圏、中部圏別に整理されているので、われわれがさまざまな原稿を書く上でもたいへん参考になりそうです。
 そして面白いのが各種のランキングです。

●分譲マンションの坪単価最高は2947万円
 東京カンテイの『分譲マンション年代記』では、各種のランキングデータも紹介しています。気になるランキングのトップをみると――。

★高額ランキングトップの坪単価は2947万円
 バブルピーク時の1991年に竣工した東京都港区の「有栖川ヒルズ」
 20坪で約6億円、30坪だと9億円弱になる
 上位50までに挙がっているのは、すべて80年代後半から90年代前半のバブルピークから崩壊直後の物件

★中古マンションの坪単価最高は1715万円
 2014年竣工の虎ノ門ヒルズレジデンス(東京都港区)は14年の竣工
 18年の流通事例18戸の平均が坪単価1715万円に
 上位50に挙がっている物件は、すべて東京都心の千代田区、港区、渋谷区に限られる
 竣工年は2000年代に入ってからが多いが、一部に80年代、90年代も

★総戸数ランキング(単棟)のトップは1668戸
 2015年竣工のドゥ・トゥール(東京都中央区)の1668戸
 上位のベスト10は東京都中央区、新宿区、江東区、港区が占め、2000年代、2010年代が多い
 11位に大阪市北区ローレルハイツ北天満2号棟が入っている

★総戸数ランキング(複数棟)のトップは5198戸
 1979年〜95年竣工の若葉台団地(横浜市旭区)
 複数棟の上位は、東京都心は少なく、横浜市のほか、大阪市、千葉市などに分散
 ただし、現在販売中の『晴海フラッグ』(分譲4145戸)はカウントされていない

●都道府県別のランキングも別途掲載
 以上は、全国レベルでのランキングですが、主な項目に関しては都道府県別にもまとめられています。地方の市場動向などを把握する上でも、たいへん参考になりそうです。
 東京カンテイさん、ありがとうございます。



posted by ky at 09:01| マンション市場

2019年08月15日

2019年1月〜3月期の住宅ローン貸出残高は前年同期比2.6%の増加に

 住宅金融支援機構が2019年8月9日、『2019年1-3月期及び2018年度の業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高』を発表しました。1-3月期の新規貸出残高は前年同期比で2.6%の増加でしたが、2018年度の年間では2.0%の減少となりました。

●18年度1年間では前年度比2.0%の減少に
 住宅金融支援機構では、1989年度から日本銀行統計に加え、各業界団体等の協力を得て、業態別の住宅ローン新規貸出額及び貸出残高をまとめています。その最新の『2019年1-3月期及び2018年度の業態別の住宅ローン新規貸出額と貸出残高』が、19年8月9日に発表されました。
 一覧表にあるように、1-3月期の新規貸出額は前年同期比で2.6%増えたものの、2018年4月から19年3月までの18年度1年間では、前年度比2.0%の減少になりました。

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●労働金庫は前年同期比で二桁台の伸びを確保
 19年1-3月期の新規貸出額は6兆0172億円で、18年1-3月期の5兆8650億円から2.6%の増加です。
 業態別にみると、最も多いのは国内銀行の4兆2757億円で、貸出額全体の71.1%を占めて圧倒的なシェアを維持しています。前年同期比では2.2%の増加でした。
 次いで多いのが住宅金融支援機構(買取債権)の6188億円、労働金庫の5272億円で、信用金庫が3941億円となっています。このなかでは、労働金庫が前年同期比15.4%の増加と気を吐いています。

●住宅金融専門会社が前年同期比57.2%増
 以上に次ぐのが、住宅金融専門会社です。19年1-3月期の住宅金融専門会社の新規貸出額は1042億円と、さほどシェアは高くないのですが、前年同期比は57.2%の増加と大きく躍進しています。労働金庫、信用金庫に比べるとまだようやく四半期で1000億円を超えるレベルですが、ジワジワと両金庫に迫る勢いをみせているといっていいでしょう。
 住宅金融専門会社は、住宅金融支援機構との提携商品であるフラット35(買取型)が主流ですが、最近では、フラット35(保証型)を扱う機関も増えて、着実に実績を拡大しつつあります。

●18年度の資金貸出額は前年度比で2.0%の減少
 次に、2018年4月から19年3月までの18年度1年間の実績をみると、新規貸出額は20兆9128億円で、17年度の21兆3329億円に対して前年度比2.0%の減少となりました。
 16年度、17年度は、住宅ローン金利がかつてない超低金利となったことで、借換えを中心に新規貸出が急増しましたが、18年度にはそれも落ち着いて、前年度比は若干のマイナスになったようです。

●銀行や信用金庫・組合は軒並み前年度割れに
 業態別にみると、最も多いのは国内銀行の14兆4086億円で、以下、住宅金融支援機構(買取債権)の2兆2732億円、労働金庫2兆0141億円、信用金庫1兆5495億円などとなっています。
 前年度比をみると、最も伸びたのは住宅金融専門会社の46.3%で、次いで労働金庫13.8%でしたが、その他の業態はマイナスとなっています。特にマイナスが大きかったのは、生命保険会社11.1%、住宅金融支援機構(直接融資)10.1%、住宅金融支援機構(買取債権)と信用金庫が9.6%の減少などとなっています。
 国内銀行も2.3%の減少で、国内銀行、信用金庫・組合など既存の金融機関の落込みが目立っています。




posted by ky at 09:18| 住宅ローン

2019年08月14日

ミサワホームが初のシニア向け分譲マンション『LUMISIA浦安舞浜』販売

 ミサワホームは一戸建ての住宅のほか、株式会社マザアスを通じて有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など、高齢者向けの施設などを展開してきましたが、このほど「LUMISIA(ルミシア)」ブランドでシニア向け分譲マンション事業に参入、その第1弾となる『LUMISIA浦安舞浜』の販売に取り組んでいます。
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●いつまでも自分らしくいられる住まいを
 ミサワホームがシニア向け分譲マンションに取り組むに当たって設けたブランド名は「LUMISIA(ルミシア)」です。
 英語の輝くを意味するLuminous、日本語の幸せsiawaseに、ラテン語の接尾語で場所を現すiaを組み合わせた造語だそうです。
 いつまでも輝きながら自分らしくいられる場所、人生を楽しむ新たな舞台となるひとつの上の住まい――がコンセプトで、今後のミサワホームのシニア向け分譲マンションに使用することになります。

●今後の事業のひとつの柱として期待する新分野
 ミサワホームでは、『LUMISIA浦安舞浜』を第1弾に「LUMISIA(ルミシア)」ブランドで23度年までに3物件の開発を計画しており、今後のミサワホームの新たな事業の柱のひとつとしての成長を期待しています。
 おおむね100戸から150戸規模の「LUMISIA(ルミシア)」を各地で展開したい意向で、「医療機関や金融機関などからの相談案件が多く、将来性の高い分野と考えています」としています。
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●シニア向け分譲マンションでは一番都心に近い
「LUMISIA(ルミシア)」の第1弾となる『LUMISIA浦安舞浜』は、千葉県浦安市東野三丁目に建ちます。東京メトロ東西線の「浦安」駅とJR京葉線の「新浦安」駅のほぼ中間に位置し、両駅から専用シャトルバスを運行するそうです。
 東西線、京葉線は、日本橋、大手町、東京駅などのビジネス、ショッピングの中心に直結しており、ミサワホームでは「都心のほとり」と位置づけ、「今年販売のシニア向けの分譲マンションとしては、一番都心に近い」ことを強調しています。

●クルマがなくても安心して生活できる
 昨今は、高齢ドライバーによる交通事故が増えていますが、シャトルバスのほか、隣接地に大型商業施設、総合病院があって、クルマなしでも生活できるのも大きな魅力かもしれません。
 ミサワホームが保有する複合施設「ASMACI(アスマチ)浦安」、医療法人やしの木会の「浦安中央病院」が目の前にあって、住宅・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」が整備されているので、将来的に介護が必要になったときにも安心感があります。
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●シニア向け分譲マンションとしての充実の共用施設
 シニア向けの分譲マンションとして、共用施設が充実しているのが大きな特徴です。総戸数は88戸という中規模なマンションではありますが、大規模マンションに比べても遜色のないラインアップです。
 入居者専用のレストランが設置され、自炊に疲れたときなど自由に利用できますし、大浴場もあります。自宅にも十分な広さの浴室がありますが、大浴場は開放的で、入居者のコミュニケーションの場になりますし、自宅の浴室と違ってお風呂掃除がいらないのは何よりでしょう。

●緊急コール、見守りシステムなども設置
 そのほか、プライベートスパ、会議室、AVルーム、ホビールーム、プレイルームなども揃っています。さらにサービスステーションには、24時間生活支援スタッフが常駐している安心感があります。
 専有部に関しても、ドアはすべて引き戸で、廊下幅は1m以上ですから車椅子でも移動もしやすくなっています。また、折り畳み椅子などが適宜設置され、緊急コールシステム、生活見守りセンサーなどもあり、万一のときにも安心です。

●第一種低層住居専用地域の静かな環境
 建設されている場所は、第一種低層住居専用地域なので、周囲に高い建物や近隣に迷惑になるような施設ができる可能性はありません。低層階でも、眺望が開け、開放的な生活を楽しめそうです。
 鉄筋コンクリート造の地上4階建ての建物で、専有面積は42.39u〜90.76u。間取りは1LDKまたは2LDKとなっています。19年1月から工事が始まり、20年2月の竣工予定、入居は20年3月からを予定しています。
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●平均坪単価は300万円だが、管理費がやや高め
 価格は3580万円から1億円で、平均坪単価は300万円だそうです。マンションエンジンの調査によると、浦安市の新築マンションの坪単価の平均は235.6万円ですから、やや高めの価格設定ですが、これだけの共用施設が充実しているのですから、まあ、それなりに妥当な価格といってもいいかもしれません。
 ただ、問題は管理費。レストランなど規模の割に充実した共用施設が揃っていることもあって、1LDKで月額8万円から、2LDKで12万円からとなっています。

●自宅を持っている人たちの取得がメインに
 住宅ローンを組んで取得するには、この管理費は少し厳しい負担になりそうですが、実際には、現在の住まいを売却したり、賃貸化して購入するケースが想定され、十分にこの負担をクリアできる人が多いのではないかとしています。
 ミサワホームでは、自社施工の一戸建てを売却する人に対しては、「住むストック」「安心R住宅」などを活用して、できるだけ高く評価するようにしています。浦安市周辺の住宅であれば、リノベーションして若い人に住んでもらうことで、地域の活性化にもつながるのではないかと期待しています。
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●5月から販売がスタート、20年12月までの完売を目指す
 この『LUMISIA浦安舞浜』、5月下旬から販売を開始し、これまでに500件ほどの反響を得ています。一般の分譲マンションのような青田での完売を目指すのではなく、20年2月の完成後も販売を継続することを前提にしています。一応のメドとしては、20年の年末までには完売したい考えです。
 シニア向けのマンションだと、すでに一戸建てや分譲マンションを所有している人が中心なので、焦る必要はありませんし、完成後に充実した共用施設などを見てもらったほうが売りやすいのではないかという考え方もあるようです。



posted by ky at 08:48| マンション

2019年08月13日

講談社の『現代ビジネス』に山下の新しい原稿が掲載されました

 2019年8月13日、講談社のポータルサイト『現代ビジネス』の山下のページの原稿が更新されました。
 今回のテーマは、いよいよ10月からに迫った消費税増税と住宅についてです。税負担が重くなるため、それをカバーする各種の住宅取得支援策が実施されます。それぞれ時限措置になっているので、タイミングを逃すとソンすることもあり得ます。
そこで、この原稿ではどんな人が、いつまでに買うのがトクなのかなどを整理しています。
 もちろん、経済情勢、相場、金利動向などのその他の要因の影響もあるでしょうが、消費税増税対応に限れば、どうするのが得策なのかなどが分かるようになっています。ぜひご覧くださん。

★講談社『現代ビジネス』の山下のページ
https://gendai.ismedia.jp/list/author/kazuyukiyamashita



posted by ky at 09:29| 日記