2019年09月29日

日鉄興和不動産が9月30日オープンの『WAW日本橋』でシェアオフィス進出

 オフィビルやマンションなどを手がける日鉄興和不動産が、新たに会員制シェアハウスに進出する。9月30日オープンの『WAW日本橋』がその第1弾で、続いて第2弾として『WAW赤坂』が10月下旬にオープンする予定だ。

●幹線道路が交差する日本橋の一等地に立地
「リビオ」「リビオレゾン」「リビオシティ」などのブランドで分譲マンションを供給し、一方では東京都中央区、港区を中心にオフィスビルを展開する日鉄興和不動産。近年は、オフィス需要がたいへん強く、新規ビルもほとんど満室でスタートしているという。
 今回『WAW日本橋』が立地するのも、東京都中央区日本橋の、永代通りと昭和通りの交差点に面した一等地で、旧富士製鐵(現在の日本製鐵)の本社があった場所。2019年3月に竣工したばかりの「日鉄日本橋ビル」の3階に設けられた。
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●働き方改革に対応してシェアオフィスニーズ高まる
 日鉄興和不動産常務取締役賃貸事業本部長・古田克哉氏はこう語っています。
「働き方改革の進行で、今後はシェアオフィスのニーズがますます高まるだろうとみています。今回の第1弾は日本橋ですが、10月下旬には第2弾として、東京都港区赤坂の『アークヒルズタワー』に『WAW赤坂』がオープンする予定で、今後も自社物件を中心に展開していく計画です」
 ちなみに、「アークヒルズタワー」というビル名だと、森ビル所有というイメージが強いですが、数年前に日鉄興和不動産が購入した物件だそうです。

●コンセプトはワクワクする空間
 会員制シェアオフィスの「WAW」という名称にはコンセプトなど、同社が新事業に込められた思いが詰まっています。
「WAW」はWORK AND WONDERの頭文字からとったもので、「ワクワクする気持ち、ワクワクする空間」を意味し、「WA(和、輪=ゼロからつながり、広がりが築ける場所)」という思いも込められています。
 テーマは「OPENNESS」と「WELLNESS」。企業と人、企業同士が垣根なくつながり、健康で健全な心と身体でこそワクワクが生まれるということのようです。

●『WAW日本橋』の8つの特色
 そのため、以下のような特色を持たせています。
1.開放的でシームレスな空間設計
 オープンなプレゼンテーションルーム、スケルトン天井による開放感など
2.見せる個室“Pop-Upオフィス”の設置
 ガラス張りのオフィスを設置。ショールーム、商談スペースとしての活用も
3.それぞれの働き方に合わせて什器を選択できるセレクトプラン
 4人用の個室には、好みに使用にアレンジできる個室を用意、什器の選択もOK
4.WELLNESSを意識したサービス
 シェアオフィス初となるサプリメントサーバーなどの設置
5.スマートオフィスの進化に向けたトライアル
 効率的なオフィス管理に向けた実証実験を試行
6.その他のサービス
 有人受付代行、各種代行サービスなど
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●オープンエリアとプライベートエリア
「日鉄日本橋ビル」の3階が『WAW日本橋』ですが、東側半分は会員企業などが利用できる「オープンエリア」として会員企業の社員や個人の「シェア会員」などが利用でき、フリーアドレスの座席、個室、会議室などが設けられています。
 西側の半分がセキュリティ機能のついた「プライベートエリア」で、個人の個室会員、デスク固定の会員などのスペースになります。
 個室は最大13名までで、スタートアップ企業の入居などが期待されています。ここにも、会員限定のラウンジが設けられます。

●シェア会員なら月々2万5000円から
 賃料は、位置、広さなどによって異なります。
 最もやすい「シェア会員」は2万5000円から。オープンエリアを自由に利用でき、出張時のテレワークなどに最適です。
 手軽に住所利用できる「アドレス会員」は月5万円から。「日本橋一丁目」のアドレスで法人登記などが可能です。
 必要なときだけ利用する「ドロップイン会員」は1時間1200円からあります。会議室の利用も6名用で1時間3000円からです。

●30年前からこんなシェアオフィスがあれば
 最近は、大手不動産でもシェアオフィスの取組みが増えていて、取材機会が多くなっています。そして、そのきめ細かなサービスなどをみると、ついつい自分自身が30数年前に独立した時分のことを思い出します。
「あのころ、こんなサービスがあれば、安く、効率的に利用できたのになあ」と思ったりするわけです。独立当初は、資金面でのやり繰りがたいへんで、賃料が大きな負担でした。その点、いまの人たちは巡れているなあ、とため息をつくことしきりです。



posted by ky at 21:11| オフィス・商業ビル

首都圏賃貸契約者の不動産会社訪問社数は1.5店で、見学した物件数は2.8件

 リクルート住まいカンパニーが2019年9月24日、『2018年度賃貸契約者動向調査』の結果を発表しました。その首都圏版によると、訪問した不動産会社の店舗数、見学した物件数ともに減少が続き、過去最低を更新したそうです。
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●一人暮らしからファミリーまで訪問店舗数は減少
 賃貸住宅を見つけるために、不動産会社の店舗を何件訪れたかを聞いたところ、図表1にあるように、全体平均では1.5店という結果でした。10年前の08年度の調査では平均2.7店舗でしたから、半分近くまで減っていることになります。1.5店というのは、過去最低の数字だそうです。
 この調査では、一人暮らし、2人世帯、ファミリーなど世帯構成別の分析を行っていますが、どのライフステージにおいても減少傾向は変わりありません。
 スマホやPCでかなりの情報を得られるようになっているので、不動産頼みという時代ではなくなっているのでしょう。
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●物件見学の件数も2.8件は過去最低を更新
 次に、契約に至るまでに物件を何件見たかを聞くと、全体平均では2.8件という結果でした。図表2にあるように、訪問社数と同様に、物件見学数も年々減少傾向にあり、10年前の08年度には4.8件だったものが、2.0件も少なくなっています。
 これもライフステージ別の分析を行っているものの、さほど大きな差はありませんでしたが、2人世帯が3.1件とやや多くなっているのが目立つ程度です。
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●一人暮らしでは「独立洗面台」を重視している
 賃貸住宅暮らしにおいて、満足度の高い設備は何かを複数回答で聞いたところ、図表3にあるように、「24時間出せるゴミ置場」が68.3%でトップでした。次いで、「追い焚き機能付きの風呂」が66.5%、「TVモニター付インターフォン」65.9%と続き、11位の「宅配ボックス」までが60%台と、僅差での順位になっています。
 ライフステージ別では、一人暮らしでは「独立洗面台」の支持率が高く、2人世帯では「室内物干し」や「遮音性能の高い窓」などが重視される傾向があります。それに対して、ファミリーではどの設備も万遍なく高い支持を集めました。
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●エアコン付きは当たり前だから満足度につながらない?
 これまでの生活を踏まえて、次に引っ越すときに欲しい設備についても質問していますが、満足度のポイントと数字が大きく違っている設備があります。
 トップに挙がったのは「エアコン付き」の71.7%でした。現在の満足度では59.5%で12位でしたから、満足度を高める要素にはなりにくいものの、現実の生活上は不可欠だと考える人が多いのでしょうか。つまりは、エアコンは当たり前なので、それがあることで満足度の向上につながりにくいということでしょう。
 2位は「独立洗面台」の66.4%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の58.9%でした。

●家賃が多少高くなってもほしいのは「独立洗面台」
 図表はありませんが、この調査では「家賃が上がっても欲しい設備」について質問しています。
 家賃が上がってもあってほしいと願う設備のトップは「独立洗面台」で、特に、社会人女性の一人暮らしで高い支持率でした。2位が「エアコン付き」の69.3%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の64.9%でした。上記の次に引っ越すときにはほしいと考える設備と似通った顔ぶれです。

●一人暮らしなら6畳より3畳+ロフトの部屋
 一人暮らしの若い世代の間では、このところ狭くても特色のある賃貸住宅が好まれる傾向が強まっていわれています。今回の調査では、6畳+3点セットの部屋と3畳+ロフトの部屋があるとすれば、どちらを選ぶかと質問しています。
 その結果は、一人暮らしの学生では3畳+ロフトの部屋を選びたいとする割合が高くなりました。
 また、バストイレが一緒か、バスタブなしのシャワーとトイレ独立のどちらがいいかも聞いています。バスタブはなくても、トイレが独立しているほうがいいとする一人暮らしが多いという結果でした。
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●インターネット契約の認知率は7割以下に
 賃貸住宅の契約においては、インターネットで重要事項説明を行うことが可能になっています。さらに、最近では社会的実証実験としてインターネット上で契約まで行えるようにもなっています。
 それを受けて、インターネット契約の実施率を聞いたところ、「実際に利用したことがある」はまだ3.4%にとどまり、「どのようなものか知っている」が4.9%、「なんとなく聞いたことがある」が21.3%で、「まったく知らない」が70.7%という結果でした。図表5にある通りです。
 ただ、利用意向を聞くと、「とても利用したい」「やや利用したい」の合計が35.9%と3人に1人以上に達しています。今後の浸透に期待といったところでしょうか。
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●ファミリー世帯では5世帯に1世帯がDIY
 近年では、一定の条件付きながら、賃貸住宅でも自分の好きなようなカスタマイズできる物件、DIYでリフォームが可能な物件が増えています。
 それが実際にどの程度浸透しているかをみると、図表6のように、まだまだ低い水準ながら、着実に増加しているようです。18年度の平均では18.0%の人がDIYやカスタマイズを利用しています。
 ライフステージ別では、一人暮らしの学生では14.0%ですが、ファミリー世帯では21.4%に達しています。




posted by ky at 09:21| 賃貸住宅

2019年09月28日

宅配ボックスの設置で再配達率が41%から16%に激減――LIXIL実証実験

 LIXILは2019年5月から東京都江東区・江戸川区で、『IoT宅配ボックスによる再配達削減「CO2×ストレスフリー」実証プロジェクト』を実施しています。このほどその7月までの中間結果を公表されましたが、再配達率はプロジェクト開始前の41%から、16%に改善しているそうです。

●プロジェクトの最終報告は20年の春に予定
 この『IoT宅配ボックスによる再配達削減「CO2×ストレスフリー」実証プロジェクト』は、2019年5月1日から実施され、20年3月31日までの予定です。対象は、東京都江東区と江戸川区の100世帯で、佐川急便、日本郵便の協力を得て実施されています。
 今回の中間結果は、19年5月1日から7月31日までの間の実施状況に関するもので、最終的には20年31日まで継続し、その後に最終報告として結果を発表する予定だそうです。
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●3か月間でも301sのCO2削減効果
 中間報告によると、それまでは再配達率は41%だったのが、プロジェクト実施後には16%にダウンしました。
 LIXILの試算によると、再配達削減による宅配事業者の労働時間削減効果は141時間に及び、宅配事業者の働き方改革に大きく貢献できることが分かりました。
 また、再配達削減によるCO2削減効果は301sで、杉の木約22本のCO2吸収量に相当するそうです。江東区と江戸川区にそれだけ緑が増えているという考え方もできます。

●宅配ボックスもIoT化が進んでいる
 ひとくちに宅配ボックスといっても、その機能や価格は千差万別で、LIXILでは、宅配物の荷受けだけではなく、複数の荷受け、宅配ボックスからの発送が可能な集荷、スマートファン連携、カメラ機能を搭載した最上級機種は15万3000円からで、写真にあるように門柱の機能も果たすお洒落なデザインになっています。
 反対に宅配物の荷受けだけに絞ったシンプルな宅配ボックスは6万1000円からです。
 このうち、今回の実証プロジェクトはIoTがテーマなので、最上級機種を使用しています。
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●IoTの活用で再配達は格段に減少する
 このIoTを積極的に活用すれば、再配達率は劇的に減少することが分かりました。図表1にあるように、プロジェクト開始後の再配達は平均16%でしたが、IoTを積極的に活用している世帯だけに限ると10%までダウンしています。
 荷受け通知をスマホなどで確認するなど、IoT機能を上手に活用すれば、宅配会社の負担はさらに軽減されることになるはずです。
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●ストレスなしでネットショッピングを楽しむ
 もちろん、宅配会社の負担が軽くなるだけではなく、ユーザーにとってもメリットは小さくありません。
 宅配ボックスの設置によって、9割以上が宅配便に関するストレスが軽減されたとしています。
図表2にあるように、9割以上の人が「再配達を依頼する手間が減った」とし、ここにはありませんが、宅配便の受取りにストレスを感じなくなった結果、これまでより気軽にネットショッピングを楽しめるようになったとする人も少なくありません。

posted by ky at 10:53| 住宅設備