2019年10月08日

賃貸情報サイトのランキングで「スーモ」が4年連続のトップに――オリコン調べ

 顧客満足度などの各種調査で定評のあるオリコンは、「賃貸情報サイトのランキング」調査を実施しています。その最新の調査では、賃貸情報サイトを運営している13社を対象に、実際に利用した人たち3001人から回答を得ました。

●賃貸情報サイトの充実で不動産会社離れ進む
 このところ、賃貸情報サイトの充実が進んでいます。賃貸マンションやアパートの物件情報はもちろんですが、近隣の生活情報などの住まいにまつわる特集ページも充実していますから、実際にその街に行かなくても、ある程度の雰囲気をつかむことができます。
 物件の検索も家賃、間取り、最寄り駅からの徒歩時間、築年数など細かな条件で絞り込みができますし、気になる物件があればサイトを通して見学の問い合わせもできます。
 そのため、最近は訪れる不動産会社数が減少し、見学する物件数も少なくなっています。事前に情報サイトで絞り込みを行って、最後に不動産会社と接触するようになっていて、かつてのような不動産会社頼みという人は減っています。
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●トップの「スーモ」と2位はともに68点台
 その賃貸情報サイトのランキングでトップに上がったのはリクルートの「SUUMO(スーモ)」でした。同サイトがトップになったのは今年で4年連続だそうです。
 2位は「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」で、3位が「at home(アットホーム)」という結果でした。1位の「SUUMO(スーモ)」と「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」の得点は68点台と比較的拮抗していますが、3位の「at home(アットホーム)」は66点台とやや離されています。図表1にある通りです。
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●「検索のしやすさ」を最も重視する傾向に
 この調査では、「サイトの使いやすさ」「物件情報の充実度」「問い合わせのしやすさ」「検索のしやすさ」「特集・キャンペーン」の5項目の評価を聞いて、総合得点を出していますが、各項目の重視度を聞くと図表2のようになっています。
 5項目のなかで最も重視されているのは、「検索のしやすさ」で、次いで、「物件情報の充実度」でした。反対に「特集・キャンペーン」などはさほど重視されていないようです。

●「検索のしやすさ」では「ライフルホームズ」がトップ
 総合評価でトップに立った「SUUMO(スーモ)」は、「サイトの使いやすさ」「物件情報の充実度」「問い合わせのしやすさ」「特集・キャンペーン」の4項目でトップの評価でした。残りの「検索のしやすさ」は2位の「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」がトップになっています。
 全般的には「SUUMO(スーモ)」が優位でも、最も重視されている使い勝手の良さでは「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」がトップですから、両者のしのぎを削る戦いが続きそうです。




posted by ky at 08:10| 賃貸住宅

2019年09月29日

首都圏賃貸契約者の不動産会社訪問社数は1.5店で、見学した物件数は2.8件

 リクルート住まいカンパニーが2019年9月24日、『2018年度賃貸契約者動向調査』の結果を発表しました。その首都圏版によると、訪問した不動産会社の店舗数、見学した物件数ともに減少が続き、過去最低を更新したそうです。
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●一人暮らしからファミリーまで訪問店舗数は減少
 賃貸住宅を見つけるために、不動産会社の店舗を何件訪れたかを聞いたところ、図表1にあるように、全体平均では1.5店という結果でした。10年前の08年度の調査では平均2.7店舗でしたから、半分近くまで減っていることになります。1.5店というのは、過去最低の数字だそうです。
 この調査では、一人暮らし、2人世帯、ファミリーなど世帯構成別の分析を行っていますが、どのライフステージにおいても減少傾向は変わりありません。
 スマホやPCでかなりの情報を得られるようになっているので、不動産頼みという時代ではなくなっているのでしょう。
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●物件見学の件数も2.8件は過去最低を更新
 次に、契約に至るまでに物件を何件見たかを聞くと、全体平均では2.8件という結果でした。図表2にあるように、訪問社数と同様に、物件見学数も年々減少傾向にあり、10年前の08年度には4.8件だったものが、2.0件も少なくなっています。
 これもライフステージ別の分析を行っているものの、さほど大きな差はありませんでしたが、2人世帯が3.1件とやや多くなっているのが目立つ程度です。
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●一人暮らしでは「独立洗面台」を重視している
 賃貸住宅暮らしにおいて、満足度の高い設備は何かを複数回答で聞いたところ、図表3にあるように、「24時間出せるゴミ置場」が68.3%でトップでした。次いで、「追い焚き機能付きの風呂」が66.5%、「TVモニター付インターフォン」65.9%と続き、11位の「宅配ボックス」までが60%台と、僅差での順位になっています。
 ライフステージ別では、一人暮らしでは「独立洗面台」の支持率が高く、2人世帯では「室内物干し」や「遮音性能の高い窓」などが重視される傾向があります。それに対して、ファミリーではどの設備も万遍なく高い支持を集めました。
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●エアコン付きは当たり前だから満足度につながらない?
 これまでの生活を踏まえて、次に引っ越すときに欲しい設備についても質問していますが、満足度のポイントと数字が大きく違っている設備があります。
 トップに挙がったのは「エアコン付き」の71.7%でした。現在の満足度では59.5%で12位でしたから、満足度を高める要素にはなりにくいものの、現実の生活上は不可欠だと考える人が多いのでしょうか。つまりは、エアコンは当たり前なので、それがあることで満足度の向上につながりにくいということでしょう。
 2位は「独立洗面台」の66.4%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の58.9%でした。

●家賃が多少高くなってもほしいのは「独立洗面台」
 図表はありませんが、この調査では「家賃が上がっても欲しい設備」について質問しています。
 家賃が上がってもあってほしいと願う設備のトップは「独立洗面台」で、特に、社会人女性の一人暮らしで高い支持率でした。2位が「エアコン付き」の69.3%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の64.9%でした。上記の次に引っ越すときにはほしいと考える設備と似通った顔ぶれです。

●一人暮らしなら6畳より3畳+ロフトの部屋
 一人暮らしの若い世代の間では、このところ狭くても特色のある賃貸住宅が好まれる傾向が強まっていわれています。今回の調査では、6畳+3点セットの部屋と3畳+ロフトの部屋があるとすれば、どちらを選ぶかと質問しています。
 その結果は、一人暮らしの学生では3畳+ロフトの部屋を選びたいとする割合が高くなりました。
 また、バストイレが一緒か、バスタブなしのシャワーとトイレ独立のどちらがいいかも聞いています。バスタブはなくても、トイレが独立しているほうがいいとする一人暮らしが多いという結果でした。
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●インターネット契約の認知率は7割以下に
 賃貸住宅の契約においては、インターネットで重要事項説明を行うことが可能になっています。さらに、最近では社会的実証実験としてインターネット上で契約まで行えるようにもなっています。
 それを受けて、インターネット契約の実施率を聞いたところ、「実際に利用したことがある」はまだ3.4%にとどまり、「どのようなものか知っている」が4.9%、「なんとなく聞いたことがある」が21.3%で、「まったく知らない」が70.7%という結果でした。図表5にある通りです。
 ただ、利用意向を聞くと、「とても利用したい」「やや利用したい」の合計が35.9%と3人に1人以上に達しています。今後の浸透に期待といったところでしょうか。
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●ファミリー世帯では5世帯に1世帯がDIY
 近年では、一定の条件付きながら、賃貸住宅でも自分の好きなようなカスタマイズできる物件、DIYでリフォームが可能な物件が増えています。
 それが実際にどの程度浸透しているかをみると、図表6のように、まだまだ低い水準ながら、着実に増加しているようです。18年度の平均では18.0%の人がDIYやカスタマイズを利用しています。
 ライフステージ別では、一人暮らしの学生では14.0%ですが、ファミリー世帯では21.4%に達しています。




posted by ky at 09:21| 賃貸住宅

2019年09月08日

相変わらず金融機関の融資姿勢が厳しい低層賃貸住宅の低迷が続く

 住宅生産団体連合(住団連)では、四半期に一度、会員企業の支店・営業所・展示場などの営業責任者に対して、前四半期の実績と今期の見通しについてアンケート調査を行っています。その19年4月〜6月期の『令和元年度第2回住宅業況調査報告』が、2019年8月30日に発表されました。昨日の一戸建て注文住宅に続いて、今回は低層賃貸住宅の動向を取り上げます。

●1月〜3月の駆込み需要の反動で大幅な減少
 低層賃貸住宅に関しては、消費税増税前の駆込み需要によって19年1月〜3月の実績が2年半ぶりにプラスになったものの、4月〜6月の実績は受注棟数が−39ポイント、受注金額が−31ポイントと大幅な減少となりました。明らかに、駆込み需要の反動による減少といっていいでしょう。
 ただ、14年の消費税8%への引き上げ時の反動減は、受注棟数・受注金額ともに−68ポイントでしたから、今回はマイナス幅が半分程度に縮小しています。
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●7月〜9月の見通しはほぼ横ばい水準に回復か?
 それに対して、7月〜9月の見通しを聞いたところ、全国平均では受注棟数が−4ポイント、受注金額が−2ポイントという結果でした。4月〜6月期の大幅な減少に対して、そこからほぼ横ばい水準になるのではないかという見方です。
 見通しについては、営業責任者の「こうあってほしい」という希望的観測が多分に含まれた数字といった意味合いもあるのですが、それでも若干のマイナスで、よくても横ばいという見通しには不安を感じます。
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●全国的に経営者の新規供給意欲は低いまま
 その背景には、低層賃貸住宅を巡る厳しい現実があるのでしょう。
 まず、賃貸住宅経営者の供給意欲に関しては、全国平均では「強い」「かなり強い」の合計が8%で、「弱い」「やや弱い」の合計は55%でした。残りは「普通」という結果で、まだまだ供給意欲は減退したままのようです。
 エリア別にみると、北海道と近畿では「強い」「かなり強い」はゼロで、すべて「弱い」「やや弱い」「横ばい」で占められました。

●来場者も少なく、引き合いも低調に推移
 賃貸住宅に関する各種のイベントや見学会などへの来場者も増えません。全国平均では、「増加」が5%で、「減少」が45%、残りの50%は「横ばい」となっています。
 北海道では「増加」が25%とやや高めになっていますが、近畿、中国・四国と九州では、「増加」はゼロでした。
 全体の引き合いも低調で、全国平均では「増加」は4%で、「減少」が52%、「横ばい」が44%という結果でした。
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●全国的な空室率はほぼ横ばい傾向か
 次に、賃貸住宅の空室率に関しては、全国平均では「増加」が9%で、「減少」が10%、そして「横ばい」が81%でした。
若干の増減はあるものの、全体としては横ばいが多く、比較的安定しているとみていいかもしれません。
 ただ、エリア別の格差はあって、北海度、九州で空室率増加割合が高く、東北では空室率減少割合が比較的高くなっています。
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●金融機関の融資姿勢には依然として厳しさが
 賃貸住宅の建設には、金融機関の融資が欠かせませんが、依然としてその融資姿勢の厳しさが続いています。
 全国的にみると、融資姿勢「減少」が59%で、「増加」はわずかに1%に過ぎません。ほとんどの営業責任者が、地域の金融機関の融資姿勢を悲観的にみています。特に、北海道では「減少」が100%で、東北、中国・四国、九州では60%を超えています。
 この金融機関の融資姿勢が改善されない限り、低層賃貸住宅市場の回復への道のりはかなり遠いのかもしれません。



posted by ky at 09:21| 賃貸住宅