2019年11月05日

2018年の住宅リフォーム市場規模は約5.7兆円で前年比0.5%の減少に

 2019年10月31日、公益財団法人住宅リフォーム・紛争支援センターが、『住宅リフォームの市場規模(2018年版)』を発表しました。それによると、2018年のリフォーム市場規模は5兆7200億円で、前年比では0.5%のマイナスという結果でした。

●リフォーム市場の拡大が期待されているが┄┄┄┄
 国の住宅施策としては、かつての新築住宅支援一辺倒から、中古住宅やリフォームへの支援にも力を入れるようになっていますが、そのリフォーム市場、期待したほどには拡大していないようです。
 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが発表した『住宅リフォームの市場規模(2018年版)』によると、図表にあるように、2018年の住宅リフォーム市場規模は5兆7200億円で、17年の5兆7500億円から0.5%のマイナスになってしまいました。

●13年の6兆1000億円から減少傾向続く
 このリフォーム市場、近年では13年の6兆1000億円がピークで、ジワジワと減少しつつあります。17年にはいったんは増加したものの、18年は再び減少してしまったのです。
 ちなみに、18年の5兆7200億円の内訳は設備等の修繕維持費が5兆2800億円で、増築・改築工事費が4400億円となっています。間取り変更、耐震改修などの本格的な工事はまだまだ少なく、設備の交換などのリフォームが中心になっているようです。

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●広義のリフォーム市場は6兆9000億円に
 住宅リフォーム・紛争処理支援センターによると、18年のリフォーム市場は5兆7200億円ですが、これに、エアコンや家具などのリフォームに関連する耐久消費財やインテリア商品の購入費などを加えた「広義のリフォーム市場」は6兆9000億円に達するそうです。こちらは17年の6兆8700億円から0.4%の増加になります。
 通常のリフォーム市場と同様に、近年では13年の7兆4900億円がピークで、なかなか市場の拡大にはつながっていません。

●都道府県別では東京都が断然のトップ
 都道府県別にみると、東京都のリフォーム市場が7051億円と全国トップで、広義のリフォーム市場は8194億円になります。次いで、神奈川県のリフォーム市場は4233億円で、広義のリフォーム市場が5011億円という結果でした。
 さらに、3位には大阪府が続き、4位は愛知県、そして5位には埼玉県、6位に千葉県が続いています。やはり首都圏を中心とする三大都市圏が強いようです。
反対に最も市場規模が小さいのは鳥取県で、リフォーム市場が219億円、広義のリフォーム市場が268億円となっています。




posted by ky at 09:02| リフォーム

2019年03月08日

三菱地所ホームが定額制メニュー『エアロテックFitリフォーム』の発売開始

 三菱地所ホームは、注文住宅だけではなく、三菱地所グループのリフォーム事業を担当しています。2018年には新築の注文住宅で全館空調システムの「エアロテックFit」の販売をスタートして好評を得ています。それを踏まえてこのほどで定額制メニューの『エアロテックFitリフォーム』を開発、延床面積100u前後の中古一戸建てなどへの攻勢をかける計画。その内容について、2019年2月28日に、東京・有楽町の「三菱地所レジデンスクラブラウンジ」で報道向けの発表会が開催されました。

●1台の室外機で24時間換気の「エアロテックFit」
 三菱地所ホームか開発した全館空調システムの「エアロテック」。1台の室外機で24時間、365日冷暖房を行い、家中を快適な温度とクリーンな空気で満たすシステムです。三菱地所ホームが建設する比較的延床面積の大きい一戸建てを念頭に置いたものであり、三菱地所にとっては他社製品との差別化のためにも重要な役割を果たしてきました。
 それをより多くの家庭で採り入れてもらいたいと昨年10月から販売が始まったのが「エアロテックFit」で、こちらは100u前後の住宅の最大冷暖房負荷に合わせて設計され、コストダウンをはかりました。
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●床下空間の活用によってマンションエアロテック実現
 一戸建ての「エアロテック」は室外機からダクトを各部屋に回して全館空調を実現しますが、マンションは天井高の低い物件だと、ダクトを回すことができないケースがあります。
 そのため、三菱地所が開発したのは床下空間を活用して暖気などを回すシステムです。16年から基礎実験を行い、17年からの実証実験を経て従来の「エアロテック」と同等の室温環境を実現できることが確認され、「マンションエアロテックリフォーム」も手がけるようになっています。

●新築並みの設備・仕様を確保するリフォーム
 こうした成果を踏まえて、このほど発売に踏み切ったのが、定額制メニューの『エアロテックFitリフォーム』だそうです。
 広さによって価格が決まる分かりやすい定額制で、三菱地所グループが提供する新築住宅並みの設備・仕様の確保を実現します。
 図にあるように、全館空調のエアロテックFitに加えて、関連工事や内装などの基本工事、必要なシステムキッチンや洗面化粧台などの設備・仕様、そしてインテリアコーディネーターによるカラースキームの提案――そこまで含めた定額制のリフォームです。

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●シニア向けの一戸建てリフォームが790万円
 定額制の例として三菱地所ホームでは、次のようなケースを想定しています。
@シニア向けリフォームプラン――790万円(税別=以下同じ)
 次世代省エネルギー基準以上の20坪の木造住宅(2×4工法または在来工法)で、2階は使わないので、1階だけリフォームする場合
 加えてリビングを開放的な空間として夫婦の社交場のようにする場合には1050万円に
 使わなくなった2階を賃貸住宅としてリフォーム、外階段などをつける場合には2850万円
A中古一戸建てを買ってリフォーム検討する層向けプラン――910万円
 次世代省エネルギー基準以上の30坪の木造住宅(2×4工法または在来工法)を買って1・2階ともにリフォームする場合
B中古マンションを買ってリフォーム検討する層向けプラン――1075万円
 次世代エネルギー基準以上の70uのマンションを買って、スケルトンリフォームを実施する場合

●一戸建て、マンションともに中古市場の拡大に対応
 三菱地所ホームがこのようにリフォームに力を入れているのは、一戸建て、マンションともに中古住宅市場が注目されており、リフォームニーズが高まっているからにほかなりません。
 実際に、中古一戸建ての成約物件のうち52.3%が次世代省エネルギー基準を満たす住宅であり、延床面積が100uを切る物件が52.4%を占めています。
 さらにマンション市場をみると首都圏では新築より中古の成約戸数のほうが多くなっています。こうした有望な市場に対して、定額制メニュー『エアロテックFitリフォーム』で売上げの拡大を図っていこうということでしょう。




posted by ky at 08:45| リフォーム

2019年01月07日

2018年度第2四半期の住宅に関するリフォーム受注高は10.8%の減少

 2018年12月27日、国土交通省が『建築物リフォーム・リニューアル調査報告(平成30年度第2四半期受注分)』)を発表しました。それによると、住宅に関するリフォームは前年度同期比10.8%の減少と、あまりふるわない結果になっています。

●リフォーム工事全体では18.1%の減少に
 2018年度第2四半期(7月〜9月)の建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高は2兆8883億円で、前年同期比では18.1%の減少になりました。
 そのうち、住宅にかかわる受注高は9188億円で、前年同期比10.8%の減少。ビルなどの非住宅建築物に関する受注高は1兆9696億円で、こちらは前年同期比で21.1%の減少でした。住宅、非住宅ともに減少していますが、とりわけ非住宅建築物の落込みが大きいようです。

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●住宅では「改装・改修」が4分の3を占める
 住宅に関するリフォームを「増築」「一部改築」「改装・改修」「維持・修理」の4分野に分けてみると、最も多かったのは「改装・改修」の6811億円で、住宅のリフォーム9188億円の74.1%を占めます。住宅リフォームの4分の3近くはこの「改装・改修」になっています。
 次いで、「維持・修理」が1926億円で、「一部改築」279億円、「増築」172億円と続いています。

●住宅の形態別では一戸建てが53.0%に
 住宅の形態別では、9188億円の受注高のうち一戸建てが4871億円と53.0%を占めています。次いで、マンションなどの共同住宅の4099億円でした。大都市部でマンションが増えているといっても、やはり一戸建ての比重が高いようです。
 一戸建ての構造をみると、木造が4159億円で、一戸建ての4871億円の85.4%と大多数を占めていて、鉄筋コンクリート造などのコンクリート系構造が215億円、鉄骨造が280億円でした。
 それに対して、共同住宅ではコンクリート系構造が4099億円のうちの3678億円を占めています。そのシェアは89.7%に達します。
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●「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が9割超
 リフォームの目的をみると、主たる工事目的が「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が受注件数の94.8%を占めています。ほかに「省エネルギー対策」「高齢者・身体障害者対応」などもありますが、工事全体の1%前後にとどまっています。
 まして「耐震性向上」「屋上緑化、壁面緑化」などを主たる目的とするリフォームはコンマ以下の割合にとどまっています。何より、劣化した部位の回復が第一であり、その他の目的に関しては、ついでに実施といったレベルにとどまっているのが現状のようです。

●主な工事部位は「内装」がトップに
 次に、住宅の主な部位別の工事受注件数をみると、図表にあるように「内装」が断然のトップで、以下「その他建築」「屋根屋上」「建具」「外壁」などと続いています。
 ただ、前年同期との比較をみると、トップの「内装」は8.1%の減少で、反対に、2位以下の「屋根屋上」が24.5%、「基礎躯体」が62.9%、「その他建築」が9.3%の増加になっています。内装だけではなく、構造そのもののリフォームに関しても、徐々にではありますが、関心が高まりつつあるのかもしれません。
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●設備関連では水回りが圧倒的なシェアを
 住宅の設備面でのリフォームについてみると、主たる設備のトップは「給水給湯排水衛生器具設備」が断然のトップです。それに「電気設備」「空気調和換気設備」が続いていますが、受注件数をみると、「給水給湯排水衛生器具設備」が35万件台に対して、「電気設備」などは10万件以下にとどまっています。
 なお、リフォームを行った住宅の建築時期をみると、1991年〜2000年が16.4%、1981年〜1990年が16.3%、2001年〜2010年が16.0%、1971年〜1980年が10.7%などとなっています。全体的には1981年から2010年で半数近くを占めています。 




posted by ky at 09:11| リフォーム