2019年10月24日

8割以上の人がマンション管理組合の理事にはなりたくないと考えている

 マンション向けインターネット接続サービスを主軸に、ITを活用したマンション向けソリューションを提供している株式会社つなぐネットコミュニケーョンズのマンション・ラボが、「マンション居住者に対する、理事会運営に関する調査結果」を発表しました。それによると、8割以上の人がマンション管理組合の理事にはなりたくないと答えるなど、今後のマンション管理組合運営に関する課題が浮き彫りになっています。

●6割近い人が管理組合役員経験を持っている
 この調査はつなぐネットコミュニケーョンズが運営するマンション居住者向け情報サイト「マンション・ラボ」のアンケート会員約1万5500人を対象に、インターネット調査として実施されました。
 有効回答は2507件で、うち現在マンション管理組合の役員を担当している人は8.6%で、現在は役員ではないが、過去に役員を担当した経験のある人は50.3%でした。役員経験者は合計58.9%で、まったく経験のない人は41.1%という結果でした。
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●管理組合役員をやりたいという人は2割弱にとどまる
 半数以上、6割近くの人がマンション管理組合の経験を持っているわけですが、なかには、まったく経験のない人も少なくありません。
 その経験がない人に対して、役員になりたいとおもうかどうかを聞いたところ、図表1にあるように、81.9%のひとが、「思わない」と答えています。管理組合の役員をやってもいいと思っている人は、わずかに2割弱に過ぎません。
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●理事になりたくない理由は時間を拘束されるのが嫌
 では、なぜ理事になりたくないのでしょうか。その理由を複数回答で聞いたところ、図表2のような結果になりました。
 最も多かったのは、「拘束されそうだから」の41.7%で、以下「面倒臭いから」が39.8%で、「忙しいから」が39.3%という結果でした。仕事や家事など忙しいなか、一定の時間拘束されるはたいへん、面倒くさい――ということなりそうです。

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●活動への消極的な姿勢が大きな課題に
 そこで、実際に管理組合の理事を経験した人たちに、理事会運営に当たっての悩みを聞いてみると、図表3のような項目が挙がっています。
「住民への理事会活動の周知不足」が14.5%、「意見がまとまらない、出てこない」が14.3%、「毎回の理事会参加者が少ない」が14.0%などとなっています。
 住民の理事会への理解不足から、理事会への出席が悪く、出席しても意見がなかなか出ずに、出たとしても簡単にまとまらないなどの要因が挙がっています。
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●管理組合の活動の周知徹底から積極的取組みに
 その最大の要因は、住民一人ひとりのマンション管理、管理組合の重要性への認識不足を挙げられるのではないでしょうか。管理組合がシッカリ機能していないと、管理が不十分になり、定期的なメンテナンスなどもおろそかになり、ひいてはマンションの居住性や資産価値に影響してきます。
 ですから、まずはマンションの居住者に、マンション管理の重要性を周知徹底し、管理組合の取組みの実情を知ってもらう必要があるのではないでしょうか。
 図表4にあるように、半数近い人がマンション管理組合の取組みの内容などを知らないのが現実です。その重要性を知ってもらった上で、積極的な取組みにつなげるといった地道な活動が必要なのかもしれません。



posted by ky at 10:07| Comment(0) | マンション管理

2019年10月18日

「管理会社顧客満足度ランキング」で野村不動産パートナーズが11年連続1位

 分譲マンション購入・売却検討者25万人を有するオピニオンサイトの「住まいサーフィン」。運営するスタイルアクトでは、2009年からマンション購入者や大規模マンションの理事長などを対象に、管理状況に関する満足度の調査を行っています。その第11回の結果が、2019年10月11日に発表されました。

●管理人から推奨度までの6項目を調査
 この「管理会社満足度ランキング」は2009年から毎年実施され、今回で11回目になります。調査期間は2019年7月17日から8月7日で、インターネット及び郵送調査によって実施されました。有効回答は2266件です。
 調査項目は、@管理人、A管理会社、Bコスト、Cサービス・イベント、D全体満足度、E推奨度――の6項目ですが、総合満足度においては全体満足度を1.25倍、推奨度を0.75倍とした平均値から算出しているそうです。

●野村不動産パートナーズが11年連続トップ
 その結果、全体総合満足度では、野村不動産パートナーズが71.9ポイントでトップになりました。09年の同調査開始以来、11年連続のトップですから、野村不動産パートナーズの評価の高さは筋金入りといってもよさそうです。
 ただ、2位の三井不動産レジデンシャルサービスも71.5ポイントと、その差は0.4ポイントに肉薄しています。11年連続トップだからと安心してはいられないのが現状かもしれません。
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●独立系の管理会社は13位以下に
 全体総合満足度の3位は東京建物アメニティサポートで67.4ポイント、4位が穴吹コミュニティの66.5ポイント、5位が住友不動産建物サービスの65.9ポイントなどとなっています。
 上位には、大手不動産系列の管理会社が並んでおり、13位に合人社計画研究所、15日に日本ハウズイングといった独立系の管理会社が入っています。やはり、分譲戸数の多い不動産会社系の管理会社が強いようです。
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●管理戸数10万戸未満のトップは東京建物系
 この「管理会社満足度ランキング」では、管理戸数が10万戸未満の管理会社に限定したランキングも作成しており、そこでは、全体で3位だった東京建物アメニティサポートがトップになっています。
 2位が近鉄住宅管理、3位が住商建物、4位がモリモトクオリティで、5位が双日総合管理という結果でした。
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●管理組合理事経験者のトップは三井不動産系
 なお、調査対象はマンションの購入者とマンション管理組合の理事経験者ですが、そのうち、理事経験者だけに限定すると、三井不動産レジデンシャルサービスが70.3%のトップで、2位が野村不動産パートナーズの69.9%、3位が東京建物アメニティサポートの68.0%でした。
 一般の入居者に比べて厳しい目を持っていると考えられる理事経験者に高い評価を得ているということは、それなり評価されていいのかもしれません。



 
posted by ky at 08:44| マンション管理

2019年06月06日

中古マンションの管理費・修繕積立金は築深物件ほど高くなる――東日本レインズ

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)では、東日本レインズを通して成約した首都圏中古マンションの月額管理費、月額修繕積立金に関する調査を行っています。その2018年度分の調査結果『首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2018年度)』が公表されました。

●月額の管理費・修繕積立金の合計は2万2529円
 東日本レインズの調査によると、2018年度に東日本レインズを通して成約した首都圏中古マンションの月額管理費の平均は1万2138円(1u当たり188円)で、月額修繕積立金は1万0392円(1u当たり161円)。管理費と修繕積立金の合計は2万2529円(1u当たり349円)という結果でした。
 1u当たりの年間管理費は成約u単価の0.43%で、年間修繕積立金は0.37%、両者の合計は0.81%になっています。
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●築年数が長くなるほど管理費は安くなる傾向
 このうち管理費に関しては、築年数が長くなるほど安くなります。築10年以内の月額管理費の平均は1万4404円ですが、築11年〜20年では1万3132円に、築21年〜30年では1万2412円に、そして築30年超では9313円と1万円を切ります。最新マンションほど管理費が高く、管理が充実しているようです。
 築年数が長くなれば、本来は維持管理コストが高くならざるを得ないはずですが、現実にはなかなか上げることができず、管理のレベルがかなり低下しているマンションが多いのではないかと懸念されます。

●管理費は中規模マンションの負担が軽い
 この管理費、規模による差も小さくありません。50戸未満の平均は1万3228円ですが、51戸〜99戸、100戸〜149戸では1万1000円台に下がり、逆に150戸〜199戸は1万2000円台で、200戸以上になると1万4000円台に増えます。
 200戸以上の大規模マンションでは共用施設などが増えて、管理内容も充実した物件が多いので、どうしても管理費は重くなります。特に、超高層マンションなどでは、コンシェルジュを配置するなど、高くならざるを得ないのが現実です。

●月額の修繕積立金は安くなる傾向に
 一方、月額の修繕積立金をみると、築10年以内が8422円と最も安く、築11年〜20年が1万1585円と最も高く、築21年〜30年は1万1090円に下がり、築30年超では1万0418円になります。
 最近の新築マンションでは分譲時に修繕積立金基金を徴収し、かつ定額制ではなく段階増額制を採用している物件が増えています。このため、当初の修繕積立金が少なくなる傾向が強まっています。
 当初の負担感をできるだけ軽くして、販売促進に役立てようとする分譲会社の戦略ですが、そんな物件を取得すると、購入後に月額修繕積立金の増加が避けられないので、取得に当たってはその点を十分に注意しておく必要がありそうです。
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●修繕積立金も中規模クラスのが安い傾向
 月額修繕積立金もマンションの規模による差が小さくありません。50戸未満と200戸以上は月額1万1000円台で、50戸以上199戸は1万台です。管理費同様に、中規模クラスの物件の負担が軽くなっています。
 特に、200戸以上のマンションのには、超高層マンションの割合が高くなるはずですが、その修繕費用は中高層以下のマンションに比べると高くなるので、これは当然の結果でしょう。

●東京都区部の管理費が最も高いが、修繕積立金は最も安い
 この管理費、修繕積立金の月額をエリア別にみると、月額の管理費は東京都23区が1万3476円と最も高く、次いで横浜・川崎で、価格相場が高いほど管理費も高い傾向がみられます。
 一方、月額の修繕積立金が最も高いのは千葉県の1万1073円で、次いで横浜・川崎、東京都多摩の順で、東京都23区は9909円と唯一1万円を切って、一番安くなっています。ただ、それでも管理費と修繕積立金の合計では東京都23区が最も高く、管理費の高さが大きな影響力を持っているようです。

●埼玉県や千葉県では管理費などの負担感が強まる
 年間の管理費と修繕積立金の合計が成約価格の何%に達するのかという対成約価格比率をみると、先にも触れように平均では0.81%でした。
 都県別にみると、成約価格の高い東京都23区では0.62%まで下がりますが、埼玉県は1.15%、千葉県は1.27%などとやや高くなります。
郊外などの相場のimg006.jpg低いエリアほど、管理費や修繕積立金の負担感が強まりそうなので注意しておきたいところです。

●管理費・積立金の対成約価格比率は低下傾向
 成約価格が高くなっていること、また当初の管理準備金を集めて管理費を抑え、修繕積立基金を集めた上で、当初の積立金を少なくする段階増額方式が増えていることなどもあって、築年数の短い物件ではこの管理費・修繕積立金の対成約価格比率は低下傾向にあります。
 築10年以内だと0.55%ですが、築11年〜20年は0.72%、築20年〜30年は1.21%、築30年超は1.31%に増えます。築深で成約価格が安くなっても、管理費や修繕積立金の負担が重くなることを頭に入れておく必要があります。







posted by ky at 08:48| マンション管理