2019年06月23日

リノベーションした住宅の55.9%が部屋数減少、増加は5.8%にとどまる

 住まいのプロと出会うためのマッチプラットフォームを運営するSUVACO(スバコ)株式会社が、SUVACOに登録されているフルイノベーション事例の傾向を調査、2019年6月20日、その結果が公表されました。

●部屋数を減らして広々とした開放的な空間を創出
 SUVACOに登録されている住宅事例のうち、フルリノベーションを実施し、リノベーション前後の部屋数が分かっている事例を抽出、その部屋数の増減を確認したところ、グラフにあるように、55.9%の事例が部屋数を減らしていました。増減なしが26.4%で、増加したのはわずに5.8%という結果でした。
 フルリノベーションを行う住宅は、多くが竣工から20年、30年といった長い年月を経過しているものとみられます。竣工時には2LDK、3LDKといったLDKスタイルが主流だったのが、その後の家族数の減少などによって、部屋数よりは、より広い開放的を空間が求められるようになっているのでしょう。
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●部屋数の減少にはふたつの理由が想定される
 これは、ほぼ想定されるような結果だったといっていいでしょう。実際、著者が見聞してきたリノベーション事例でも、ほとんどの場合で部屋数を減らして、広い空間として利用するケースが大半です。
 その背景には、ふたつの要因があるのではないでしょうか。ひとつは、この20年、30年の間の社会的な変化です。核家族化がいっそう進んで、少人数世帯が増えています。最近の新築マンションでも、ファミリー向けでありながら、平均世帯人員が2人前後か、それ以下にとどまることが少なくありません。

●シングルやカップルでは部屋数減が7割以上に
 当然、家族数が少なければ、必要な部屋数は減少します。実際、今回の調査でも、家族数の少ない世帯ほど、リノベーションによって部屋数を減らす傾向がハッキリしています。
 グラフでも分かるように、単身者では73.4%、カップルでも72.3%が部屋数を減らしているのです。それに対して、子ども1人のファミリーでは部屋数減は61.9%に減少し、さらに子ども2人だと36.5%になります。反対に、子ども2人の場合の部屋数増は10.3%で、増減なしが34.1%という結果でした。
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●住まいの中心であるリビングをできるだけ広く
 当たり前といえば当たり前ですが、家族数によっては部屋数の増減に明確な違いをみてとることができます。
 ただ、この変化は家族数の減少によるものだけではないでしょう。それがいまひとつの要因になります。つまり、ライフスタイルの変化や、住まいに対する考え方の変化も影響しているのではないかということです。
 具体的なリノベーション事例をみると、全般的に住まいの中心となるリビングをできるだけ広くとって、開放的な住まいにしようとする傾向が強いようです。

●家族関係のあり方の変化も部屋数減に影響
 LDKの基本である料理をする、食べる、くつろぐといった役割だけではなく、最近は子どもたちが勉強する、おとなは趣味を楽しむ、仕事をするといった機能のほか、家族が一緒に遊ぶ、楽しむ、また、寝るといった、これまでは個室で行われていた機能も広々としたLDKで行われるようになっています。また、友人知人を招いてのパーティや、地域の人たちとの交流の場としても活用されます。
 人口減少、家族数の減少のなかで、家族のつながり、地域や友人とのつながりなどが改めて注目されるようになっており、それがリノベーションにも反映されているといっていいのではないでしょうか。
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●猫との暮らしを最優先のリノベーション
 写真にあるのは、2LDKの住まいを1LDKにフルリノベーションしたケースです。猫と一緒に暮らすオーナーが、猫の生活最優先でリノベーションしたといっても過言ではない住まいです。
 1LDKといっても、基本的にドアなどは設けず、猫が自由に住まいのなかを歩き回れるようにしています。間仕切りもほとんどないので、大きなワンルームといってもいいぐらいのシンプルな空間になっています。
 さらに、猫が高いところに登るためのキャットステップ、天井近くを歩けるキャットウォークなどが設けられ、リノベーション後に設けられたインナーテラスにもドアはありません。ここで猫が大好きを日向ぼっこができるようになっています。
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●広い部屋だから変化に合わせたリフォームも可能に
 また、3LDKを1LDKとして、間取りを区切ることなく、広々とした空間にするリノベーションも少なくありません。この写真のケースでは、天井高を活かして小上がり、ロフトなどを設け、室内に段差を設けることで、実際以上に空間を広く感じるように工夫されています。
 これなら将来の子どもの成長に合わせてもう一段階リフォーム、独立した居室を設けることも可能でしょう。広い部屋だからこそ、自由に区切ることが可能になり、ライフステージ、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できるようになっています。
posted by ky at 09:11| リノベーション

2019年05月31日

野村不動産が「リノベを超える」新ジャンルの『プラウド上原フォレスト』販売へ

 バブル全盛の1980年代に建設された、高級住宅地のバブル仕様な豪華な賃貸マンション。いまでは真似ができないような職人技でつくり出された材料や設備などがふんだんに使用され、30年超の年月を経て、区の保存樹にも指定されるような豊かな樹木が育っています。それをゼロから建て直すのはもったいない――そんな考え方から「リノベを超える」、これまでにない新ジャンルとしてのマンションが誕生します。それが、野村不動産が東京都渋谷区上原二丁目で開発を進めている『プラウド上原フォレスト』です。
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●パリのエリゼ宮がモデルの高級賃貸マンション
『プラウド上原フォレスト』は1984年、バブルに上り始める空前の好景気の時代、函館の海産王ともいわれた人物が贅を尽くして、パリのエリゼ宮をモデルにした豪華賃貸マンションがもとになっています。東京都渋谷区上原二丁目の、当時としては最も規制が厳しかった第一種住居専用地域の豪邸が並ぶ高級住宅地の一角にあります。
 この賃貸マンションを取得した野村不動産では、当初は建替えも検討したものの、いまでは建てられないような風合いを持つ建物や、豊かな緑をつぶしてしまうのはあまりにも惜しいということで、現状を活かしながらの再生に取り組むことになったそうです。
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●これまでのリノベの常識を超えた新ジャンル
 最近は、中古マンションのリノベーションが当たり前になってきましたが、そのほとんどは専有部のみのリフォームによって室内空間の改善を図るもので、累積では1万戸程度の実績があるのではないかといわれます。
 室内改善に加えて、共用部の化粧直しに建物の大規模修繕を加えた一棟丸ごとリフォームもジワジワと増えつつあります。正確なデータはありませんが、100棟から200棟程度の実績があるのではないかといわれています。
 それに対して、野村不動産では今回の取組みは、そうしたリノベの常識を遥かに上回る「リノベを超える」新ジャンルと位置づけています。
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●販売開始まで3年の時間をかけて周到な準備
 今回の『プラウド上原フォレスト』では、室内の改善、共用部のグレードアップなどに加えて、建物性能の全面更新、それに伴う新築並みの品質保証、アフターサービス、さらに30年以上かけて豊かに育った既存樹を活かし、建築時の贅を尽くした建物の風合いも残すというプラスアルファがほどこされています。
 建物取得から実に3年の準備をかけて周到に計画、このほどようやく建物内にモデルルームを完成させ、公開に踏み切ることになりました。それに先立って、2019年5月28日、報道向けの内見会が開催されました。

●日本初のハイブリッド型リノベーション
 まず、既存の建物についてはスケルトンにして躯体の安全性を確認、専門機関から耐用年数65年以上の第三者評価を得ました。販売に当たっては、新築並みの10年間の性能保証やアフターサービスによる安心も付け加えています。
 その上で、直床・セントラルヒーティングを二重床、個別方式に切り換えながら、新たに浄化槽を設置してディポーザーを採用しました。築30年超のマンションでは初めてのことです。まさに、わが国初のハイブリッド型のリノベーションといっていいでしょう。
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●共用部をバリューアップして商品性を高める
 エントランスや外壁などの共用部分もバリューアップして商品性を高めています。それも、既存建物の風合いを残すさまざまな工夫を行っています。外壁の角にはゆるかなカーブが採用されていますが、そのカーブの部分のタイルは当時の高度な技術で手作りされてもので、いまではとても考えられない手の混んだものになっています。それを1枚1枚チェックして再生しているのです。
 また、外部空間だった部分を利用して三層吹き抜けのエントランスホールを再構築、低層マンションではほとんどみられない豪華でかつ開放的な空間をつくり出しています。

●容積率未消化部分を活かして増築も
 竣工から30年超の間に建築基準法の改正も何度か行われ、容積率緩和によって未消化になっている部分もあるため、増築も行われています。既存住戸8戸を12戸に分割し、3戸を増築することで、15戸のマンションになりました。
 リノベーション前の1戸当たりの専有面積は300u台でしたが、新たに誕生する『プラウド上原フォレスト』は146.57u〜232.46uで、間取りは2LDK〜4LDKとなっています。2020年の2月の竣工予定です。当初の施工は竹中工務店で、今回のリノベーションも竹中工務店が請け負っています。
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●平均坪単価は650万円ほどの見込み
 平均坪単価は650万円ほどになる見込みです。野村不動産によると、「周辺相場の新築マンションとほぼ同じぐらいの相場ではないか」としています。築30年超の中古マンションではありますが、新ジャンルのリノベーションをほどこした結果、「新築並みの価値が生まれているはず、あるいはそれ以上の魅力がある物件になっているのではないか」としています。
 専有面積50坪(165u)だと、単純計算では650万円×50で3億2500万円といった計算になります。

●広い面積のマンションへの買換えが中心に
 これまでのところ、プラウド会員や上原エリアの富裕層などを中心に事前案内を行ってきましたが今後はその対象を徐々に広げている予定です。
 そのため、来場者の居住地は上原エリアが50%を占めています。年代的には50歳代が45%で最も多く、職業は会社役員が42%を占めています。地元の富裕層が強い関心を示しているといっていいでしょう。
 現在の居住形態はマンションの持家が53%で、マンションの広さは100u超〜150uの広い住まいを希望する人が7割を超えています。




posted by ky at 07:50| リノベーション

2019年04月09日

10年間金利が0.50%も低くなる「フラット35リノベ」対象物件販売中

 住宅金融支援機構が民間機関と提携して実施しているフラット35。全期間固定金利型ななので、金利動向を気にせずに利用できるローンです。そのフラット35には、当初5年間または10年間、金利が0.50%引き下げられる「フラット35リノベ」があります。住宅金融支援機構によると、その「フラット35リノベ」を利用できるリノベーションマンションが販売中です。

●0%台で固定金利型ローンを利用できる
「フラット35リノベ」というのは、利用者が中古住宅を購入して性能向上リフォームを行う場合、または住宅事業者によって性能向上リフォームされた中古住宅を購入する場合に利用できる制度です。
 最長10年間、金利が0.50%引き下げられます。2019年4月のフラット35の返済期間21年〜35年の金利は1.27%ですから、そこから0.50%引いた0.77%で利用できることになります。11年目からは元の金利に戻りますが、それでも1.27%で確定しているので安心感があります。
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●名古屋市の一棟丸ごとリノベーション物件
 このほど「フラット35リノベ」の対象になったのは、『フォレスティア一社クラッシィ』です。もともと住友グループの社宅だった建物を一棟丸ごとリノベーションしました。物件名からも想像できるように、「フォレスト」の住友林業、「クラッシィ」の住友商事による共同事業になります。
 名古屋市東区社口一丁目にあって、1992年に建設されたもので、3階建て、総戸数は16戸になります。最寄り駅は名古屋市営地下鉄東山線の「上社」駅の徒歩11分で、同線の「一社」駅も徒歩13分となっています。

●広めの3LDKが3860万円〜4040万円
 ファミリー向けのマンションで、専有面積は88.91u〜90.03u、ゆったりとした3LDKの間取りで、10u超のバルコニーが付いています。
 平面地下駐車場、シェアリビングなどのゆとりの共用スペース、ワイドスパンの専有部など、社宅時代の長所を活かしながら最新の設備も導入、セキュリティの向上、宅配ボックスの設置など、現代の暮らしにマッチするように配慮されています。
 現在最終期4戸の販売が行われており、価格は3860万円〜4040万円となっています。
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●最新のマンション並みの省エネ性能を確保
「フラット35リノベ」は省エネ性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性のいずれかの性能向上を図ることが条件ですが、この『フォレスティア一社クラッシィ』は省エネ性で対応しています。
 10年間金利が引き下げられる一次エネルギー消費量等級5の基準を満たすため、スケルトンリノベーションを実施、断熱材の吹き増し、Low-eペアガラスの内窓、高効率給湯器、LED照明、断熱浴槽、節水節湯水栓の設置などを行っています。ほとんど最新の新築マンションの性能に負けない省エネ性能を確保したそうです。

●光熱費削減と金利引下げのダブル効果
 この性能向上リフォームによって、省エネ性能が高まり、快適に生活できると同時に、光熱費が大幅に削減できます。
 しかも、当初10年間は金利が0.50%も下がり、住宅ローンの負担も軽くなります。借入額3000万円とすれば、通常のフラット35の金利1.27%だと8万8512円ですが、「フラット35リノベ」で金利が0.77%に下がれば毎月返済額は8万1508円にダウンします。毎月7004円、10年間では約84万円の軽減です。
 気になる方は下記から公式ホームページをご覧ください。
★『フォレスティア一社クラッシィ』
https://sfc.jp/renovation/issha_classy/information.html



posted by ky at 22:11| リノベーション