2019年07月06日

高経年マンションの再生でオンリーワンを目指す旭化成不動産レジデンス

 マンションの建替えにおいてナンバーワンを自負する旭化成不動産レジデンス。特に、採算性などの問題で建替えが難しいとされる中小規模の建替え実績が豊富で、その分野でのオンリーワンを目指しています。2019年7月1日、東京・市ヶ谷で旭化成不動産レジデンスの取組みを紹介する報道向けの懇談会が開催され、その後、最新の建替え事例の竣工物件の見学会も実施されました。
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●マンション建替え事例がなかなか増えない現実
 国土交通省の『マンション建替えの実施状況』によると、図表にあるように、建替えはなかなか増えません。2018年4月1日までの合計が273件に対して、19年4月1日の合計は278件です。つまり、建替え実績は、1年間で5件しか増えていないのです。
 分譲マンションのストック数はすでに650万戸を超えており、今後は築40年を超える高経年マンションがますます増加し、10年後には81万戸から198万戸に、およそ2.5倍に増加し、建替えによる更新がますます重要になってきます。
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●採算がとりにくい小規模マンションが大半
 しかし、既存マンションの実態をみると、小規模マンションがほとんどです。図表にあるように、東京都の分譲マンションの1棟当たりの平均戸数は34.7戸です。40戸未満のマンションが全体の7割を占めるほどです。
 これでは、建替えを進めようにもなかなか採算が合いません。とくに規模の大きな不動産会社だと簡単には取り組みにくいのが現実でしょうが、そんななかで、旭化成不動産レジデンスはすでに33件の建替えを成功させています。これは、業界ナンバーワンであり、話題性の高い物件も多数手がけています。
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●マンション建替えのエポックメーキングも
 たとえば、同潤会の「江戸川アパートメント」は、マンション建替え法が制定される以前の取組みであり、総戸数260戸に及ぶ大規模なもので、マンション建替えにおいてエポックメーキングとなったケースといっていいでしょう。
 また、最近では民間初の分譲マンションといわれた「四谷コーポラス」の建替えにも取組み、このほど竣工を迎え、この懇談会のあとに竣工見学会が開催されました。写真のマンション事例は、その旧四谷コーポラス、建替え後の『アトラス四谷本塩町』です。

●他社の追随を許さないオンリーワンを目指す
 こうした実績を踏まえて、旭化成不動産レジデンスでは、マンション建替えのナンバーワンであると同時に、オンリーワンを目指しているそうです。
 最近は、大手不動産会社などもマンションの建替えに力を入れるようになっていますが、そんななかでも他社にはまねのできない3つの特徴があるとしています。その差別化要因によって、他社の追随を許さないオンリーワンの地位を築きたいとしているのです。
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●建替えの「内製化」によるコストダウン
 その第一は、「内製化」。マンション建替えの多くのケースでは、マンションの管理組合だけでは現実化が難しいため、建替えのノウハウを持つコンサルティング会社の力を借りながら進めています。その方向性がまとまったところで、いよいよ不動産会社の登場ということになるのですが、旭化成不動産レジデンスの場合には、そのコンサルティング機能を社内に備えて、内製化しています。
 つまり、建替えに関するスキルと経験を持つ専任スタッフが多数在籍、コンサルティング会社なしで建替えを推進できるため、大幅なコストダウンや期間の短縮などが可能になります。

●「多能工化」による少人数での推進
 しかも、プロジェクトマネージャーと専任スタッフとの2名体制で建替えを推進します。これが、第2のポイントである「多能工化」のメリットです。
 実際に何件もの建替えを手がけた実績のあるマネージャーのもとで、スタッフが建替えの推進に必要なさまざまな知識、経験を吸収して少数精鋭で建替えを推進しているわけです。それだけ効率的で、コストダウンのメリットが大きくなります。
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●常設のコンセプトルームの活用で効率化
 さらに、第3のポイントとしては、「販売の工夫」が挙げられます。分譲マンションの販売においては、通常は建設地の近くにモデルルームを設置して集客に当たりますが、旭化成不動産レジデンスでは、集合型のマンションギャラリー、同社でいう「コンセプトルーム」を持っていて、そこにお客を集めて効率的に販売するシステムをとっています。
 物件ごとにモデルルームを設置して、そこに販売スタッフを張り付けるといった手間ヒマ、コストを大幅に削減できます。
 こうした強みを背景に、マンション建替えのオンリーワンを目指して今後も着実に実績を積み重ねていきたいとしています。



posted by ky at 09:32| マンション建て替え

2017年09月07日

わが国初の民間分譲マンション『四谷コーポラス』の建て替えが始動へ

 わが国初の民間分譲マンションといわれる『四谷コーポラス』。1956年の竣工から60年以上が経過して老朽化も進行、いよいよ建て替えられることになり、事業に参画する旭化成ホームズが、2017年9月5日、報道向けの説明会と現場見学会を開催。建て替えまでの経緯などの説明のあと、解体工事前の現場を見学させていただきました。
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●戦後間もなく誕生した民間分譲マンション
 長く木造一戸建てや長屋生活が中心だったわが国に、鉄筋コンクリート造の共同住宅が誕生したのは、関東大震災の復興住宅として建設された首都圏各地の同潤会アパートといわれています。
 戦後になって、1953年には東京都によるわが国初の分譲マンションといわれる東京・渋谷の『宮益坂ビルディング』が完成、それに続いて1956年に竣工したのが『四谷コーポラス』で、こちらは民間分譲マンションの第一号といわれています。
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●豊かな生活を求める時代の高級住宅
 1956年といえば、時の『経済白書』が「もはや戦後ではない」と高らかに謳い、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の「三種の神器」がもてはやされだ時代。戦後の混乱期から高度成長への過渡期にあった時期です。
 当時の大卒の初任給が1万円といわれるなか、この『四谷コーポラス』は15.6坪の住戸で156万円、23.3坪が223万円でした。公団住宅が13坪の時代、より豊かな生活を目指す人たちの高級住宅として分譲されました。
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●割賦販売で住宅ローンの先駆けにも
 当時としてはほとんど例をみなかった、メゾネットタイプの導入、オーダーメイド設計、現在のコンシェルジュサービスの先駆けともいうべき高水準の生活サービスの提供、また、分譲した日本信販が割賦販売で売り出したのもポイントです。これが、後の住宅ローンの先駆けになったともいわれています。
 さらに、区分所有法すらなかった時代にもかかわらず、管理規約を整備し、管理会社による管理を導入するなどの先駆的な取組みも行ってきました。
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●住民の横の絆の強さが建て替え成功に
 このため、良好な居住環境、良好なコミュニティが形成され、大半の人たちが、二代、三代と住み続けてきました。その横の絆の強さが、建て替えの実現につながったといっていいようです。
 通常、所有者の再取得率は7割から8割程度といわれますが、この『四谷コーポラス』では9割に達しています。この場所、地域社会にこだわりが強く、多少の持ち出しになっても、住み続けたいという人たちが多いわけです。
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●27戸は2018年春に一般分譲予定
 総戸数28戸の小規模なマンションであり、建ぺい率や容積率もギリギリの建物なので、建て替えによって飛躍的に床面積が増えるわけではありません。
 建て替えによって28戸から51戸に増加、27戸を2018年春には一般分譲する予定です。再取得費用の負担は大幅に軽減されますが、それでも所有者の高齢化が進んでいるなか、9割の再取得率というのは、驚異的な数字といわざるを得ません。




●分譲住戸はシングルやディンクス向け
 分譲住戸は専有面積30u台から58u台で、間取りは1LDK〜2LDKを予定しています。シングルやディンクスなど、都心ライフを求めるビジネスパーソンがターゲットです。
 それに対して、再取得住戸は所有者の意向を反映してさまざまなプランになっています。最も広い住まいは約110uです。建て替え前も隣接住戸を取得して壁を撤去して、約120uの広い住まいとして居住していたケースもあり、さまざまなニーズに対応しています。

●きめ細かな対応が成功の決めてに
 そうしたきめ細かな対応があったからこそ、建て替え計画が円滑に進んだという面もあったのではないでしょうか。所有者の代表もこう語っています。
「事業者を決めるときには、各社にさまざまな提案をしていだたきましたが、旭化成ホームズさんは、お金の話だけではなく、居住者の高齢化を踏まえて、巡回サービスをしましょうかとまでいってくれました」
 多数の建て替え実績を持ち、わが国のマンション建て替え事業の先導的な役割を果たしている旭化成ホームズだからできたことといってもいいのかもしれません。




posted by ky at 09:02| Comment(0) | マンション建て替え