2019年07月27日

イタンジが「電子契約くん」導入で賃貸住宅の契約まで完全Web化を推進

 一般消費者への不動産サービス提供、不動産会社へのシステム提供、不動産業務におけるIT活用コンサルティングなどを行っているイタンジ株式会社。不動産業のデジタル化を押し進め、「テクノロジーで不動産取引をなめらかにする」を経営理念としています。そのイタンジが、新たな電子契約サービスである『電子契約くん』の提供を開始するにあたり、2019年7月23日、東京・六本木の本社で報道向けの説明会が開催されました。

●17年からIT重説がスタートして成果挙げる
 わが国は諸外国に比べるとさまざま分野での電子化が遅れており、なかでも不動産業界は国内の他業界に比べても10年以上遅れているのではないかといわれているそうです。たしかに、いまだに電話でアポイントメント、フックスでの図面のやりとりが当たり前のように幅を効かしています。
 そのため、国土交通省は不動産取引の電子化を促進するためのさまざまな施策を推進しており、17年から賃貸住宅の重要事項説明の電子化、IT重説が可能になっています。その実施件数は2万5000件を超えていますが、IT重説に起因するトラブルはゼロという成果を挙げているそうです。
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●契約までWeb上で可能となる社会実験がスタート
 このITの流れを加速させるべく、国土交通省では今年10月から「重要事項説明書等の電磁的方法による交付の社会実験」を開始することになっています。これまでは、IT重説は可能でも、契約自体は書面での交わさざるを得なかったのですが、今回の実証実験ではWeb上で契約を交わすことが可能になります。その実証実験が順調に推移すれば、IT重説が社会的実証実験を経て実施されたのと同じ流れになるでしょう。
 今回、イタンジが導入する『電子契約くん』は、同社がこれまで発売してきた賃貸管理業務総合プラットフォーム「クラウド賃貸シリーズ」の新サービスとしてスタートします。

●ブロックチェーンによって安全性を確保
 とはいえ、こうした電子化には情報漏洩や不正アクセスなどさまざまな不安があるのも事実です。そのため、『電子契約くん』では、ブロックチェーン上で契約をプログラム化する仕組み(スマートコントラクト)を基盤とする安全性の高いシステムを採用しています。
 わが国最大級の法律相談ポータルサイトを運営する弁護士ドットコム株式会社が、リーガルテック事業として立ち上げた電子契約サービス「クラウドデザイン」で、紙やハンコによる契約に比べて、スピードアップし、安全性も格段に高まっているそうです。

●はんこは3Dプリンタで容易に偽造できる
 説明会では、この弁護士ドットコムのクラウドサインの責任者である橘大地氏も出席、システムの安全性などを説明してくれました。
 はんこによる契約書の作成では、はんこを3Dプリンタで数万円程度ではんこを偽造することがきるそうです。それも、本物と寸分違わない仕上がりになるそうで、それが地面師などが暗躍する温床になっているそうです。それに比べれば、ブロックチェーンで守られた「クラウドデザイン」は何倍も安全な仕組みということのようです。
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●不動産会社を訪問することなしに完結できる
 イタンジでは、今回の契約のWebでの契約からさらに一歩や二歩も進めて、賃貸契約のすべての流れをワンストップでWeb上で完結できる仕組みづくりを目指しています。
 消費者はWeb上で内見の予約を行い、内見を希望する物件のワンタイムチケットを取得します。仲介会社の担当者なしで物件を内見でき、希望に合致すれば『電子契約くん』を通して重説を受けて契約に進むことができます。
 営業マンの目を気にする必要がなく、好きな時間帯に内見し、契約手続ができます。一度も不動産会社を訪問することなく完結できるのでたいへん効率的です。

●不動産会社の生産性も現行の2倍に向上する
 不動産会社サイドにも大きなメリットがあります。世の中では「働き方改革」が当たり前のようになっていますが、不動産業界はその流れに乗り遅れているのが実態です。土日の勤務は当たり前で、平日でもお客の希望に応じて夜の面談や現地案内などが不可欠になっています。
 それが『電子契約くん』やその前の『申込受付くん』などのシステムを導入すれば、不動産会社の作業時間は従来の半分程度に抑えることができます。生産性が2倍になるのです。
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●初期費用の無料化などで他社と差別化を図る
 そのため、イタンジではワンタイムチケットが可能になる、「スマートロック」を物件掲載管理会社に10万台を無料で提供しています。
 さらに、『申込受付くん』『電子契約くん』は、通常、初期費用がそれぞれ30万円ずつかかり、月額利用料9800円などとなっていますが、社会実験に向けて10月1日までの導入に関しては、初期費用の各30万円を無料としています。
 いわば、赤字覚悟で大胆な拡販キャンペーンを行っていくわけですが、それには明確な狙いがあります。

●圧倒的シェア確保のための先行投資の時期
 イタンジ代表取締役社長の野口真平氏は、こう語っています。
「この電子契約システムで勝ち残れるのは全国でも1社か2社に絞り込まれるとみています。そこで勝組になるために、スタートが大切です。現在も電子契約の国内シェアでは84%を占めていますが、契約まで電子化が進むなかでもこの圧倒的なシェアを確保していきたいと考えています」
 この賃貸分野での電子化が成功すれば、やがては売買分野にもという流れになっていくでしょう。賃貸と売買では市場規模も大きく異なるだけに、そこへの期待にはたいへん大きなものがあります。赤字覚悟でも、成功したときの果実には計り知れないものがあるはず――ということなのでしょう。




posted by ky at 09:33| その他

2019年04月10日

「エコ・ファースト推進協議会」が11年目に向けて新たなスタート

 環境大臣から環境先進企業として認定を受けた「エコ・ファースト企業」による自主組織「エコ・ファースト推進協議会」が、設立から満10年が経過し、11年に向けて新たなスタートを切るべく、2019年4月10日、東京・内幸町のイイノホール&カンファレンスセンターで2019年度通常総会を開催しました。

●2030年にCO2の26%削減に向けての推進役
 昨年発効したパリ協定に基づいて、わが国では2030年までに13年比でCO2排出量を26%削減することになっていて、国を挙げて取り組んでいく必要があります。
 産業界におけるその推進役が環境大臣に認定された「エコ・ファースト企業」であり、その自主組織「エコ・ファースト推進協議会」です。18年にはそのエコ・ファーストの認定制度がスタートして10年が経過し、19年には協議会が設立されてから10年になります。その節目に当たって、協議会の議長企業などの体制が改められました。
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●議長企業が積水ハウスから戸田建設へ
 エコ・ファースト推進協議会では、この5年間積水ハウスが議長企業をつとめてきました。任期は2年なので、本来なら19年度も積水ハウスがつとめることになるはずなのですが、1年の任期を残すなかで、戸田建設にバトンタッチするようになりました。積水ハウスは地面師事件問題やその後のトップ交代などのトラブルもあって、ここは表舞台から一時退いたほうがいいという判断があったのかもしれません。
 19年度の議長には戸田建設の代表取締役社長・今井雅則氏が就任。18年度の議長だった積水ハウスの代表取締役副会長の稲垣士郎氏は9人の副議長の1人になりました。
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●会員企業も40社から45社に増加
 18年度までは会員企業は40社でしたが、このほど新たに清水建設、東洋ライス、アスクル、大和ハウス工業、八十二銀行の5社が加わり、45社の体制になりました。
 総会では、18年度の事業報告、決算、19年度の計画や収支見通しなどが全会一致で承認されました。
 19年度には、これまでの通り「エコライフ・フェア」「エコとわざコンクール」「情報交換会」などが計画されていますが、10周年記念事業として「エコ・ファースト シンポジウム」の開催も予定しています。

●10周年記念事業として「2030年ビジョン」を展開
 さらに、10周年を記念して「2030年ビジョン」を策定、新たな活動を展開していきたい方針です。
・低炭素社会の形成に向けて――ZEB/ZEHの推進など
・循環型社会の形成に向けて――ゼロ・エミッション、サプライヤーと協同など
・自然との共生に向けて――自然環境配慮商品の拡充など
・環境コミュニケーション活動の推進――環境フォーラムの開催など
 これらのビジョンに基づいて具体的な事業を推進していきたいとしています。

posted by ky at 22:53| その他

2019年04月03日

ホテル、レストランも併設した世界旗艦店の『無印良品 銀座』がオープン

 無印良品は長く旗艦店だった東京・有楽町の有楽町店を、東京都の再開発事業にともなって2018年12月に閉店、すぐ近くの銀座三丁目に場所を移し、19年4月4日に『無印良品 銀座』としてオープンすることになりました。それに先立って4月2日、報道向けの内覧会が開催されました。
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●ホテルもレストランも併設した旗艦店
 新たな店舗がオープンするのは東京都中央区銀座三丁目の読売並木通りビル。地下はレストラン『MUJI Diner』『Found MUJI食品』。食品倉庫をイメージしたレストランや食品コーナーで、1階は食品、2階から5階が雑貨や衣料品、6階には『MUJI HOTEL GINZA』のフロントなどがあって、7階〜10階が客室になっています。
 ホテルに関しては、無印良品が設計し、設計事務所・ホテル運営のUDSが運営、経営を担っています。
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●国内では初の無印ホテルがオープン
 無印良品は1980年に設立以来、アンチゴージャズ・アンチチープを基本に、良質な雑貨、衣料品などを販売してきました。それまでは150坪が限度といわれたなか、1000坪の有楽町店を成功させ、現在では世界に90店を有するまでに発展してきました。
 当初から、ホテルの経営にも関心を持っていましたが、国内ではなかなか適地が見つからず、まずは中国の北京、深圳に進出しました。そんななか、銀座という適地を得て、このほど『MUJI HOTEL GINZA』をオープンすることになったわけです。

●各種のグッズなどで店舗との相乗効果も狙う
 ホテルは無印良品らしく、簡素でありながら上質な空間づくりを行い、無印良品のグッズやアメニティを用意します。宿泊時に使用してもらい、ホテルの下にある店舗で買い物してもらうというのもひとつの狙いのようです。
 シングルタイプの14u〜15uの部屋が一泊1万4900円で、最も広い52uの客室で5万5900円です。
 ホテルに併設して『WA』と名付けられた和食レストランもあります。日本各地で食べ続けられているふるさとの味の提供がコンセプトで、第一弾は大分県。今後3か月単位で地域を変えていくそうです。
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●朝の7時30分から地域に朝食な提供
 地下に設置される『MUJI Diner』は午前7時30分にオープンし、500円でトーストとスクランブルエッグ、豆乳粥、おにぎり定食などの朝食を提供します。地元に住む人、働く人とのつながりを大事にして、地域に溶け込んでいこうという狙いでしょう。
 昼食や夕食についても、リーズナブルな価格帯で野菜中心に、旬の魚介や肉料理、ジビエなどで無印らしさを出していきたい意向です
 さらに食品売り場では日替わり弁当を販売するほか、地元を中心にお届けサービスも展開する予定です

●店舗、ホテル、飲食の三位一体で効果
 世界の旗艦店『無地 銀座』と『MUJI HOTEL GINZA』そして、『MUJI Diner』との三位一体で相乗効果を発揮しながら、集客を高め、さらなる発展をつなげていきたい意向です。
 あわせて世界の旗艦店として、年間300回のイベントを開催、旧有楽町店に比べて20%増の年間230万人の入館者数を目標に掲げています。




posted by ky at 09:08| その他