2019年10月03日

10月の住宅ローン金利は9月からほぼ横ばいで推移、超低金利が定着か

 2019年10月の住宅ローン金利は前月に比べてほとんど動きがなく、超低金利が定着した観があります。

●フラット35の返済期間21年以上は1.11%
 まず、住宅金融支援機構が民間機関と提携して実施しているフラット35の金利は9月とほとんど変わっていません。フラット35は返済期間20年までと、21年以上で金利が異なるのですが、図表1にあるように、返済期間15年〜20年の10月の金利は1.06%でした。9月は1.05%だったので、0.01%の上昇ではありますが、ほぼ横ばいといっていい水準です。
 一方、返済期間21年〜35年の10月の金利は1.11%です。こちらは、9月の1.11%から変化はありません。
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●全期間固定金利型を0%台で利用できるチャンス
 フラット35は完済までの金利が確定している全期間固定金利型ですから、この低い金利で最長35年まで金利をフィックスできるのですから、たいへん恵まれた環境にあります。しかも、省エネ性能、耐震性能、バリアフリー性能などに優れた住宅なら、当初5年間または10年間の金利が0.25%引き下げられる「フラット35S」もあります。
 さほど難しい条件ではなく、フラット35申請件数のうち、ほぼ9割前後がこの「フラット35S」を利用しています。実質的には、1%以下、0%台で全期間固定金利型を利用できるチャンスといっていいでしょう。

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●民間住宅ローンもほとんどは横ばいで推移
 民間住宅ローンに関しても、変動金利型は基準となる短期金利が据え置かれているために、ほとんど動きはありません。
 長期金利に連動する全期間固定金利型や固定期間選択型も、長期金利に目立った動きがないため、指標となる10年固定の金利もほぼ横ばいで推移しています。図表2にあるように、メガバンク3行の金利は9月とまったく変化がありません。
 大手では三井住友信託銀行も9月から変わりませんが、りそな銀行だけは、若干の上昇となっています。



posted by ky at 08:49| ローン金利

2019年10月02日

三菱UFJ不動産販売のホームページの情報欄に山下の原稿が掲載されました

 三菱UFJ不動産販売のホームページの「住まいプラス」という情報欄に、山下の記事が掲載されました。住まい選びに「プラス」になるヒントがたっぷりというのが、うたい文句で、山下は、そのなかの「お金のこと」の欄に、2か月に1回程度記事を掲載することになっています。
 第1回は「マイホームを賢く手に入れよう 2020年末までが狙い目!」というタイトルで、消費税対応策の住宅取得支援策を有効に活用するためには、2020年末までに取得するのが得策といった内容になっています。

★三菱UFJ不動産販売「住まいプラス」
https://www.sumai1.com/useful/plus/money/plus_0120.html



posted by ky at 09:01| 日記

2019年10月01日

首都圏の住んでみたい街アンケート「恵比寿」が5年連続トップ――メジャーセブン

 マンション分譲大手7社で構成されるメジャーセブンでは、例年首都圏と関西圏で、『マンション購入意向者に聞く、住んでみたい街アンケート』を実施しています。その2019年版の結果が、2019年9月26日に発表されました。
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●「恵比寿」は断然トップの500ポイント台 
 今回の『マンション購入意向者に聞く、住んでみたい街アンケート』では、図表1にあるように、首都圏では「恵比寿」がトップで、2位が「品川」、3位が「目黒」などとなっています。
 1位と2位の「恵比寿」「品川」は昨年と同じですが、昨年の3位は「自由が丘」でしたが、今年は「目黒」が3位に入り、「自由が丘」は4位に後退しています。
 ポイントをみると、「恵比寿」は640ポイントで、500ポイント台はなく、2位の「品川」は435ポイントと、「恵比寿」の圧倒的な強さを感じます。
 
●「交通の便がよいから」で街を選ぶ傾向
 昨年に比べてのベスト10の順位の変化は、せいぜいワンランク止まりがほとんどですが、そのなかで、昨年は10位だった「表参道」が今年は7位に大きくジャンプアップしているのが目立っています。
 なお、「住んでみたい理由」をみると、トップの「恵比寿」から3位の「目黒」までは「交通の便がよいから」という理由が一番で、4位の「自由が駅」は「好きな沿線だから」となり、5位の「吉祥寺」は再び「交通の便がよいから」となって、6位の「二子玉川」は「商業施設が充実しているから」となっています。
基本は交通利便性ですが、そのほか、沿線イメージ、生活利便施設の充実なども重要なポイントになっているようです
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●男女別にみてもトップはどちらも「恵比寿」
 男女別のベスト10は図表2にある通りです。
 男女どちらもトップは「恵比寿」です。男女ともに幅広く支持されていて、獲得ポイントの高さも頷けるところです。
 総合2位の「品川」は男性では2位ですが、女性では5位にとどまります。「品川」は、東京の南の玄関口として将来性が高く評価されている面があるものの、やはり住むよりは、働く街というイメージが強いのかもしれません。
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●関西圏では「西宮北口」が4年連続のトップ
 一方、関西圏をみると、図表3にあるようにトップは「西宮北口」でした。4年連続のトップ堅持です。
 2位は「梅田・大阪」で、3位が「岡本」、4位「夙川」、5位「宝塚」などと続いています。「梅田・大阪」は昨年の3位から2位に上がり、3位の「岡本」も4位から3位に上がりました。反対に、昨年2位だった「夙川」は4位に落ちています。

●関西では交通利便性とともに住環境重視
 トップの「西宮北口」と2位の「梅田・大阪」に住んでみたい理由の1位は「交通の便がよいから」ですが、3位の「岡本」、4位の「夙川」、5位の「宝塚」は「街並みがきれいだから」がトップになっています。
 首都圏でもやはり交通利便性が重視されていますが、関西圏では交通利便性もさることながら、住環境の良さも重視される傾向が強いようです。




posted by ky at 08:52| 意識調査

2019年09月29日

日鉄興和不動産が9月30日オープンの『WAW日本橋』でシェアオフィス進出

 オフィビルやマンションなどを手がける日鉄興和不動産が、新たに会員制シェアハウスに進出する。9月30日オープンの『WAW日本橋』がその第1弾で、続いて第2弾として『WAW赤坂』が10月下旬にオープンする予定だ。

●幹線道路が交差する日本橋の一等地に立地
「リビオ」「リビオレゾン」「リビオシティ」などのブランドで分譲マンションを供給し、一方では東京都中央区、港区を中心にオフィスビルを展開する日鉄興和不動産。近年は、オフィス需要がたいへん強く、新規ビルもほとんど満室でスタートしているという。
 今回『WAW日本橋』が立地するのも、東京都中央区日本橋の、永代通りと昭和通りの交差点に面した一等地で、旧富士製鐵(現在の日本製鐵)の本社があった場所。2019年3月に竣工したばかりの「日鉄日本橋ビル」の3階に設けられた。
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●働き方改革に対応してシェアオフィスニーズ高まる
 日鉄興和不動産常務取締役賃貸事業本部長・古田克哉氏はこう語っています。
「働き方改革の進行で、今後はシェアオフィスのニーズがますます高まるだろうとみています。今回の第1弾は日本橋ですが、10月下旬には第2弾として、東京都港区赤坂の『アークヒルズタワー』に『WAW赤坂』がオープンする予定で、今後も自社物件を中心に展開していく計画です」
 ちなみに、「アークヒルズタワー」というビル名だと、森ビル所有というイメージが強いですが、数年前に日鉄興和不動産が購入した物件だそうです。

●コンセプトはワクワクする空間
 会員制シェアオフィスの「WAW」という名称にはコンセプトなど、同社が新事業に込められた思いが詰まっています。
「WAW」はWORK AND WONDERの頭文字からとったもので、「ワクワクする気持ち、ワクワクする空間」を意味し、「WA(和、輪=ゼロからつながり、広がりが築ける場所)」という思いも込められています。
 テーマは「OPENNESS」と「WELLNESS」。企業と人、企業同士が垣根なくつながり、健康で健全な心と身体でこそワクワクが生まれるということのようです。

●『WAW日本橋』の8つの特色
 そのため、以下のような特色を持たせています。
1.開放的でシームレスな空間設計
 オープンなプレゼンテーションルーム、スケルトン天井による開放感など
2.見せる個室“Pop-Upオフィス”の設置
 ガラス張りのオフィスを設置。ショールーム、商談スペースとしての活用も
3.それぞれの働き方に合わせて什器を選択できるセレクトプラン
 4人用の個室には、好みに使用にアレンジできる個室を用意、什器の選択もOK
4.WELLNESSを意識したサービス
 シェアオフィス初となるサプリメントサーバーなどの設置
5.スマートオフィスの進化に向けたトライアル
 効率的なオフィス管理に向けた実証実験を試行
6.その他のサービス
 有人受付代行、各種代行サービスなど
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●オープンエリアとプライベートエリア
「日鉄日本橋ビル」の3階が『WAW日本橋』ですが、東側半分は会員企業などが利用できる「オープンエリア」として会員企業の社員や個人の「シェア会員」などが利用でき、フリーアドレスの座席、個室、会議室などが設けられています。
 西側の半分がセキュリティ機能のついた「プライベートエリア」で、個人の個室会員、デスク固定の会員などのスペースになります。
 個室は最大13名までで、スタートアップ企業の入居などが期待されています。ここにも、会員限定のラウンジが設けられます。

●シェア会員なら月々2万5000円から
 賃料は、位置、広さなどによって異なります。
 最もやすい「シェア会員」は2万5000円から。オープンエリアを自由に利用でき、出張時のテレワークなどに最適です。
 手軽に住所利用できる「アドレス会員」は月5万円から。「日本橋一丁目」のアドレスで法人登記などが可能です。
 必要なときだけ利用する「ドロップイン会員」は1時間1200円からあります。会議室の利用も6名用で1時間3000円からです。

●30年前からこんなシェアオフィスがあれば
 最近は、大手不動産でもシェアオフィスの取組みが増えていて、取材機会が多くなっています。そして、そのきめ細かなサービスなどをみると、ついつい自分自身が30数年前に独立した時分のことを思い出します。
「あのころ、こんなサービスがあれば、安く、効率的に利用できたのになあ」と思ったりするわけです。独立当初は、資金面でのやり繰りがたいへんで、賃料が大きな負担でした。その点、いまの人たちは巡れているなあ、とため息をつくことしきりです。



posted by ky at 21:11| オフィス・商業ビル

首都圏賃貸契約者の不動産会社訪問社数は1.5店で、見学した物件数は2.8件

 リクルート住まいカンパニーが2019年9月24日、『2018年度賃貸契約者動向調査』の結果を発表しました。その首都圏版によると、訪問した不動産会社の店舗数、見学した物件数ともに減少が続き、過去最低を更新したそうです。
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●一人暮らしからファミリーまで訪問店舗数は減少
 賃貸住宅を見つけるために、不動産会社の店舗を何件訪れたかを聞いたところ、図表1にあるように、全体平均では1.5店という結果でした。10年前の08年度の調査では平均2.7店舗でしたから、半分近くまで減っていることになります。1.5店というのは、過去最低の数字だそうです。
 この調査では、一人暮らし、2人世帯、ファミリーなど世帯構成別の分析を行っていますが、どのライフステージにおいても減少傾向は変わりありません。
 スマホやPCでかなりの情報を得られるようになっているので、不動産頼みという時代ではなくなっているのでしょう。
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●物件見学の件数も2.8件は過去最低を更新
 次に、契約に至るまでに物件を何件見たかを聞くと、全体平均では2.8件という結果でした。図表2にあるように、訪問社数と同様に、物件見学数も年々減少傾向にあり、10年前の08年度には4.8件だったものが、2.0件も少なくなっています。
 これもライフステージ別の分析を行っているものの、さほど大きな差はありませんでしたが、2人世帯が3.1件とやや多くなっているのが目立つ程度です。
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●一人暮らしでは「独立洗面台」を重視している
 賃貸住宅暮らしにおいて、満足度の高い設備は何かを複数回答で聞いたところ、図表3にあるように、「24時間出せるゴミ置場」が68.3%でトップでした。次いで、「追い焚き機能付きの風呂」が66.5%、「TVモニター付インターフォン」65.9%と続き、11位の「宅配ボックス」までが60%台と、僅差での順位になっています。
 ライフステージ別では、一人暮らしでは「独立洗面台」の支持率が高く、2人世帯では「室内物干し」や「遮音性能の高い窓」などが重視される傾向があります。それに対して、ファミリーではどの設備も万遍なく高い支持を集めました。
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●エアコン付きは当たり前だから満足度につながらない?
 これまでの生活を踏まえて、次に引っ越すときに欲しい設備についても質問していますが、満足度のポイントと数字が大きく違っている設備があります。
 トップに挙がったのは「エアコン付き」の71.7%でした。現在の満足度では59.5%で12位でしたから、満足度を高める要素にはなりにくいものの、現実の生活上は不可欠だと考える人が多いのでしょうか。つまりは、エアコンは当たり前なので、それがあることで満足度の向上につながりにくいということでしょう。
 2位は「独立洗面台」の66.4%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の58.9%でした。

●家賃が多少高くなってもほしいのは「独立洗面台」
 図表はありませんが、この調査では「家賃が上がっても欲しい設備」について質問しています。
 家賃が上がってもあってほしいと願う設備のトップは「独立洗面台」で、特に、社会人女性の一人暮らしで高い支持率でした。2位が「エアコン付き」の69.3%で、3位は「TVモニター付インターフォン」の64.9%でした。上記の次に引っ越すときにはほしいと考える設備と似通った顔ぶれです。

●一人暮らしなら6畳より3畳+ロフトの部屋
 一人暮らしの若い世代の間では、このところ狭くても特色のある賃貸住宅が好まれる傾向が強まっていわれています。今回の調査では、6畳+3点セットの部屋と3畳+ロフトの部屋があるとすれば、どちらを選ぶかと質問しています。
 その結果は、一人暮らしの学生では3畳+ロフトの部屋を選びたいとする割合が高くなりました。
 また、バストイレが一緒か、バスタブなしのシャワーとトイレ独立のどちらがいいかも聞いています。バスタブはなくても、トイレが独立しているほうがいいとする一人暮らしが多いという結果でした。
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●インターネット契約の認知率は7割以下に
 賃貸住宅の契約においては、インターネットで重要事項説明を行うことが可能になっています。さらに、最近では社会的実証実験としてインターネット上で契約まで行えるようにもなっています。
 それを受けて、インターネット契約の実施率を聞いたところ、「実際に利用したことがある」はまだ3.4%にとどまり、「どのようなものか知っている」が4.9%、「なんとなく聞いたことがある」が21.3%で、「まったく知らない」が70.7%という結果でした。図表5にある通りです。
 ただ、利用意向を聞くと、「とても利用したい」「やや利用したい」の合計が35.9%と3人に1人以上に達しています。今後の浸透に期待といったところでしょうか。
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●ファミリー世帯では5世帯に1世帯がDIY
 近年では、一定の条件付きながら、賃貸住宅でも自分の好きなようなカスタマイズできる物件、DIYでリフォームが可能な物件が増えています。
 それが実際にどの程度浸透しているかをみると、図表6のように、まだまだ低い水準ながら、着実に増加しているようです。18年度の平均では18.0%の人がDIYやカスタマイズを利用しています。
 ライフステージ別では、一人暮らしの学生では14.0%ですが、ファミリー世帯では21.4%に達しています。




posted by ky at 09:21| 賃貸住宅

2019年09月28日

宅配ボックスの設置で再配達率が41%から16%に激減――LIXIL実証実験

 LIXILは2019年5月から東京都江東区・江戸川区で、『IoT宅配ボックスによる再配達削減「CO2×ストレスフリー」実証プロジェクト』を実施しています。このほどその7月までの中間結果を公表されましたが、再配達率はプロジェクト開始前の41%から、16%に改善しているそうです。

●プロジェクトの最終報告は20年の春に予定
 この『IoT宅配ボックスによる再配達削減「CO2×ストレスフリー」実証プロジェクト』は、2019年5月1日から実施され、20年3月31日までの予定です。対象は、東京都江東区と江戸川区の100世帯で、佐川急便、日本郵便の協力を得て実施されています。
 今回の中間結果は、19年5月1日から7月31日までの間の実施状況に関するもので、最終的には20年31日まで継続し、その後に最終報告として結果を発表する予定だそうです。
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●3か月間でも301sのCO2削減効果
 中間報告によると、それまでは再配達率は41%だったのが、プロジェクト実施後には16%にダウンしました。
 LIXILの試算によると、再配達削減による宅配事業者の労働時間削減効果は141時間に及び、宅配事業者の働き方改革に大きく貢献できることが分かりました。
 また、再配達削減によるCO2削減効果は301sで、杉の木約22本のCO2吸収量に相当するそうです。江東区と江戸川区にそれだけ緑が増えているという考え方もできます。

●宅配ボックスもIoT化が進んでいる
 ひとくちに宅配ボックスといっても、その機能や価格は千差万別で、LIXILでは、宅配物の荷受けだけではなく、複数の荷受け、宅配ボックスからの発送が可能な集荷、スマートファン連携、カメラ機能を搭載した最上級機種は15万3000円からで、写真にあるように門柱の機能も果たすお洒落なデザインになっています。
 反対に宅配物の荷受けだけに絞ったシンプルな宅配ボックスは6万1000円からです。
 このうち、今回の実証プロジェクトはIoTがテーマなので、最上級機種を使用しています。
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●IoTの活用で再配達は格段に減少する
 このIoTを積極的に活用すれば、再配達率は劇的に減少することが分かりました。図表1にあるように、プロジェクト開始後の再配達は平均16%でしたが、IoTを積極的に活用している世帯だけに限ると10%までダウンしています。
 荷受け通知をスマホなどで確認するなど、IoT機能を上手に活用すれば、宅配会社の負担はさらに軽減されることになるはずです。
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●ストレスなしでネットショッピングを楽しむ
 もちろん、宅配会社の負担が軽くなるだけではなく、ユーザーにとってもメリットは小さくありません。
 宅配ボックスの設置によって、9割以上が宅配便に関するストレスが軽減されたとしています。
図表2にあるように、9割以上の人が「再配達を依頼する手間が減った」とし、ここにはありませんが、宅配便の受取りにストレスを感じなくなった結果、これまでより気軽にネットショッピングを楽しめるようになったとする人も少なくありません。

posted by ky at 10:53| 住宅設備

2019年09月27日

ほとんどの住宅が性能表示制度の最高等級取得――戸建注文住宅顧客実態調査B

 住宅生産団体連合会(住団連)が、2019年9月20日に発表した『2018年度戸建注文住宅の顧客実態調査』から、今回は住宅性能表示制度の利用状況や住宅選びの重視点などについてみてみましょう。
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●長期優良住宅の認定割合は76.5%に
 まず、今回建てた注文住宅のうち、長期優良住宅や低炭素住宅の認定を受けている割合をみると、長期優良住宅が76.5%でした。17年度には長期優良住宅は81.1%と8割を超えていたので、今回は4.6ポイントの低下でした。
 都市圏別の長期優良住宅の割合をみると、名古屋圏が86.1%と最も高く、次いで大阪圏の81.7%、東京圏の75.8%で、地方都市圏は69.6%と最も低くなっています。
 なお、低炭素住宅は1.8%という結果でした。16年度の1.2%、17年度の1.6%からすれば若干は増えていますが、極めて低い水準にとどまっているといわざるを得ません。
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●住宅性能表示制度採用率は大阪圏が最も高い
 住宅性能表示制度の採用状況をみると、図表7にあるように、全国平均で51.2%という結果でした。16年度の58.7%、17年度の57.7%から若干低下しています。
 都市圏別でみると、大阪圏が59.0%と最も高いのは例年と変わりません。大和ハウス工業、積水ハウスなど大手ハウスメーカーの力が強いエリアであることが関係しているのかもしれません。
 次いで名古屋圏は53.2%ですが、東京圏は49.7%と半数を切ります。また、地方都市圏は47.2%でした。
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●耐震等級3が全体の91.7%に達する
 その住宅性能表示制度を利用した住宅の取得等級をみると、図表8にある通りです。
 全般的に最高等級を取得している割合が高いのですが、特に耐震等級においては、最高等級の等級3の割合が91.7%と9割を超えています。このところ、毎年のように大きな地震が各地で発生しているため、ハウスメーカー各社は耐震性の向上につとめており、それが反映された結果といっていいでしょう。
 そのほか、劣化対策等級、維持管理対策等級でも8割以上が最高等級の等級3を取得しています。

●住まい選びは広さとともに安全性を重視
 次に住宅購入を検討する上で、住環境以外の住宅そのものについて、特に重視した項目を複数回答で聞いた結果が図表9です。
 トップは「住宅の間取り」の69.4%で、2位は「住宅の断熱性や気密性」が46.0%、3位が「地震時の住宅の安全性」が43.6%などとなっています。また、4位は「収納の多さ、使いやすさ」で、5位は「住宅の広さ」でした。
 住宅の間取りや広さ、収納などの一方で、住まいの快適性や安全性なども重視される傾向にあるようです。
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●交通アクセスや生活利便施設の有無を重視
 最後に、住環境面での重視ポイントをみると、図表10にある通りです。
「通勤、通学の利便」が58.9%でトップに挙がり、「敷地の広さや日当たりなどの空間のゆとり」が45.0%、「街並み、景観」が39.7%、「日常の買い物の利便」34.2%などとなっています。
 上位に挙がった項目をみる、交通アクセスや生活利便施設などが重視されるとともに、快適な住環境なども重視される傾向が強いようです。



posted by ky at 08:40| 住宅市場

2019年09月26日

住宅長寿化で建替え時の平均築年数は39.4年――戸建注文住宅顧客実態調査A

 前回に続いて、住宅生産団体連合会(住団連)の『2018年度戸建注文住宅の顧客実態調査』の結果から、建替え率、年収倍率、住宅ローン減税や贈与税非課税制度などについて取り上げます。

●建替え率は5年ぶりに30%台を回復
 今回注文住宅を建てた人のうち、従前の建物を解体して建て直したという建替え率は31.3%でした。図表3にあるように、13年度まで20%台を保ってきたのが、14年度に29.6%と30%を切って以来、17年度の28.5%まで20%台が続いてきましたが、18年度は5年ぶりの30%台の回復です。
 その建替えにおける従前住宅の平均築年数は39.4年でした。16年度の36.8年、17年度の37.0年に対して、2.4年の増加です。
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●住宅の長寿命化が急速に進行している
 グラフはありませんが、築年数の構成比をみると、築40年以上の割合は12年度には33.1%だったのが、15年度には45.6%と40%を超え、18年度はついに54.3%と半数を超えるに至りました。
 かつて、日本の住宅の平均寿命は30年に対して、アメリカは55年、イギリスは77年といわれ、国の政策としても、住宅の長寿命化を促進して欧米並みにすることが目指されています。まだまだ差があるとはいえ、着実にその差を縮めつつあるのかもしれません。
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●注文住宅取得費の年収倍率は6.2倍に
 年収の何倍で注文住宅を取得できるかという、年収倍率をみると図表4にあるように、18年度の平均は6.2倍でした。このところはほぼ6倍を挟んだ動きで、比較的安定的に推移しています。
 東京カンテイによる、新築マンションの年収倍率は全国平均が7.81倍で、首都圏は11.01倍ですから、それに比べると注文住宅はかなり買いや水準にあるといっていいでしょう。
 なお、借入金の年収倍率は4.7倍で、こちらはグラフにあるように年々倍率が高まる傾向にあります。

●83.3%の人が住宅ローン減税の適用を受けている
 次に、住宅ローン減税の適用状況をみると、18年度には83.3%の人がローン減税の適用を受けています。16年度の85.3%、17年度の85.9%に比べるとやや減少しています。住宅ローンを利用する人でローン減税の申告を行わない人はまずいないでしょうから、ローンなしの現金買いの人が増えているということでしょか。
 では、ローン減税額がどれくらいになるのかといえば、現在の制度では一般の住宅で、年間最高40万円、長期優良住宅や低炭素住宅の認定を受けた住宅だと最高50万になります。
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●減税分は住宅ローン返済の充当がトップ
 では、その減税による還付金などをどう使っているのかといえば、図表5にあるように、「住宅ローンの返済に充当」が43.7%のトップでした。2位は「設備等のグレードアップ」の13.1%ですから、断然のトップです。
 取得時の資金計画において、このローン減税による還付金などを想定して計画を作成している人が多いのでしょう。減税分で設備のグレードアップや追加などを考える人は少数派のようです。
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●15.9%の人が贈与を受けて住宅取得
 年間110万円超の贈与を受けると親子の間であっても贈与税の対象になりますが、両親や祖父母なとの直系尊属から、住宅取得のための資金贈与を受ける場合には、一定額まで非課税になる特例があります。
 その特例を利用した人の割合は15.9%でした。年代でみると25歳から50歳未満では20%を超えていて、なかでも30歳代では26%台と特に利用率が高くなっています。
 また、都市圏別にみると、名古屋圏が21.8%と飛び抜けて高くなっています。それに対して、東京圏は17.0%、大阪圏は14.3%でした。

●特例があったからこそ取得が可能に
 この贈与税の非課税特例の効果については、図表6にある通りです。「住宅取得が可能になった」が38.5%で、以下「設備等のグレードアップ」23.3%、「住宅面積の拡大」22.5%などが続いています。
 この特例があったからこそ、両親などから贈与を受けることができ、注文住宅を建てることができたということのようです。
 この非課税枠、現在は消費税増税に対応して、1200万円から3000万円に拡充されています。ですから、来年度の調査では、贈与ありの割合が増えて、贈与額も増加するのではないかと予想されます。




posted by ky at 08:43| 住宅市場

2019年09月25日

東京圏の注文住宅建築費の平均は3866万円――戸建注文住宅顧客実態調査@

 住宅生産団体連合(住団連)では、毎年会員企業で注文住宅を建てた人たちの実態について、住宅メーカーの営業担当者を通して調査を行っています。2019年9月20日、その『2018年度戸建注文住宅の顧客実態調査』の結果が発表されました。注文住宅の実情を知ることができる貴重なデータですから、3回に分けて内容を紹介しましょう。

●平均年齢は40.9歳で、家族数は3.32人
 2018年度に住団連の会員企業で、注文住宅を建てた人たちの平均像は図表1にある通りです。全国平均でみると、世帯主の年齢は40.9歳で、近年は41歳を挟んだ動きで急激な変化はありません。世帯人数は3.32人で、このところは年々少しずつ減り続けており、少人数世帯化が確実に進行していることをうかがわせます。
 家族構成は親子世帯が52.0%とほぼ半数を占めています。ほかに二世帯(三世代含む)同居は11.1%でした。そのほかは夫婦だけ、あるいは単身ということでしょうから、少人数世帯も決して少なくないようです。

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●世帯年収は874万円で、建築費の平均は3605万円
 全国平均の世帯年収は874万円で、16年度の897万円、17年度の895万円から減少傾向にあります。世帯主の平均年齢には、上にあるようにほとんど変化がないなかで年収が減っているのですから、なかなか収入が増えない厳しい経済環境を感じさせる結果といっていいでしょう。
 建てた住宅の平均延床面積は128.1uで、建築費は平均3605万円でした。建築費は16年度が3454万円、17年度は3535万円でしたから、毎年100万円近く高くなっています。

●自己資金比率は26.4%と比較的無難な資金計画
 土地を取得して注文住宅を建てた人の建築費と土地代の合計は4918万円でした。こちららも16年度の4755万円、17年度の4889万円から着実に増加しています。
 一方、建替えの人は土地取得費がかからないので、建築費に回せるお金が増えるのでしょうか、建替えだけだと4033万円と4000万円台に達しています。
 この必要資金を全額自己資金で用意できる人はそうそういないでしょうから、多くの人が住宅ローンを利用しています。その借入金の平均は4069万円で、自己資金は1356万円でした。自己資金比率は26.4%です。

●大手メーカーで建てる人たちはゆとりの資金計画
 自己資金割合が2割以上あれば、民間金融機関でも最優遇金利を利用できる確率が高く、住宅金融支援機構と民間機関提携のフラット35は1割以上の自己資金だとやはり低い金利を利用できます。
 住団連は大手住宅メーカーが中心の団体ですから、そこで注文住宅を建てる人たちは、平均年収が900万円近くと比較的年収も高く、ゆとりある資金計画でマイホームを実現している人が多いようです。

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●都市圏によって年齢や年収には大きな差が
 この注文住宅の顧客像、都市圏によってかなりの違いがあります。図表2をご覧ください。
 まず世帯主の年齢は、全国平均で40.9歳に対して、東京圏が43.7歳と最も高く、名古屋圏が37.9歳と最も低くなっています。次に触れるように、東京圏の建築費が最も高いことから、東京圏ではある程度の年齢に達して、年収が高くならないと建築できないという面があるのでしょう。

●世帯年収は東京圏より大阪圏のほうが高い
 都市圏別の建築費をみると、名古屋圏が3415万円と三大都市圏のなかでは最も低く、東京圏の3866万円に対して500万円近く低くなっています。
 世帯年収は大阪圏が955万円と最も高く、次いで東京圏933万円で、名古屋圏は803万円とかなり少なくなっています。地方都市圏は801万円でした。
次回に紹介するように、名古屋圏では親からの贈与が他の地域より多くなっていることもあって、比較的少ない年収でも注文住宅を建てる人が多いのかもしれません。




posted by ky at 08:37| 住宅市場

2019年09月24日

地方の商業地が28年ぶりに上昇に転じる――2019年『都道府県地価調査』

 2019年9月19日、国土交通省から2019年度の『都道府県地価調査』(基準地価)が発表されました。都道府県知事が土地取引規制審査や地方公共団体による買収価格の算定の規準として、適正な地価形成を促進するために実施、それを国土交通省が全国の結果をまとめて公表する仕組みです。毎年7月1日時点の標準価格を判定した調査であり、1月1日時点の地価を調査した『公示地価』ともに、公的な地価指標として重視されています。

●商業地は5年連続上昇、住宅地はほぼ横ばい
 この『都道府県地価調査』、2019年の用途別・地域別の対前年比の変動率は図表1にある通りです。最大のポイントは、全国の全用途平均が前年比で0.4%の上昇で、これで2年連続の上昇となり、調査をまとめた国土交通省では、「上昇基調を強めている」と評価しています。
 全国平均の住宅地はまだ−0.1%と水面下にありますが、もう水面はそこに見えており、横ばい水準に近づいています。順調に推移すれば、来年あたり、住宅地も水面上に顔を出すかもしれません。

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●地方商業地の上昇はバブル末期以来のこと
 それに対して、商業地は全国平均で1.7%の上昇で、これで3年連続して上がっていることになります。全国的には、この商業地の地価上昇が、住宅地の若干のマイナスを補って、全用途平均を押し上げているといっていいでしょう。
 三大都市圏の商業地は5.2%の上昇ですが、札幌市、仙台市、広島市、福岡市の地方四市は実に10.3%の上昇です。四市以外のその他の地方圏はまだ若干のマイナスなのですが、この四市の押し上げ効果によって、地方圏の商業地は0.3%と、実に28年ぶりにプラスに転じました。バブル末期以来のことです。
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●東京都の住宅地は今年で7年連続の上昇を継続
 そのなかで、東京圏の住宅地の地価動向をみると、2019年は1.1%の上昇でした。過去5年続けての上昇ですが、アップ率は2018年に1.0%と1%台に乗せ、今年もそれを維持して着実に上がっています。
 首都圏の一都三県別にみると、最も上昇率が高かったのは、東京都の2.5%で、2018年で7年連続のアップが続いています。2018年に2.4%の上昇と2%台に乗せ、これで2年続けて2%台の上昇ということになります。
 次いで埼玉県が0.7%、千葉県は0.3%の上昇でしたが、神奈川県は0.1%の上昇とアップ率が低く、ほぼ横ばいといっていい水準にとどまりました。

●この地価上昇はこれからも続くのか?
 これからマイホームの取得を考えている人は、物件価格に大きな影響を与える地価が、今後、どうなるのか気になるところでしょう。
 この『都道府県地価調査』発表に合わせて、主な不動産会社のトップがコメントを発表しています。
そのうち、わが国を代表する不動産会社のひとつである三菱地所の執行役社長・吉田淳一氏はこうコメントしています。

●不動産会社のトップも強気のコメント
「令和元年(2019年)の都道府県地価調査は、全国全用途平均が2年連続で上昇したほか、地方圏の商業地が28年ぶりの上昇に転じた。良好な資金調達環境のもと、景気回復や所得環境の改善が続いており、堅調な住宅需要やオフィス市場の活況はもとより、外国人観光客の増加などを背景に需要が拡大、全国的な地価回復および上昇を堅持している」
 他の不動産会社トップのコメントを見ても、ほぼ同じような評価になっています。
 それぐらい、わが国の地価は堅実な動きを示しているということですから、これからマイホームの取得を考えている人は、さらに一段の地価上昇の前に取得を実行するのが得策かもしれません。



posted by ky at 09:10| 地価